孤独なひねくれ老人といじめられっ子の小学生の友情を描き、全米でスマッシュヒットを記録したハートウォーミング・コメディ『ヴィンセントが教えてくれたこと』より、主演のビル・マーレイとジェイデン・リーベラーの息の合ったメイキング映像が公開された。
気難しく偏屈なヴィンセント(ビル・マーレイ)は、アルコールやギャンブルをこよなく愛する生活を送っていた。ある日、彼の隣家にシングルマザーのマギー(メリッサ・マッカーシー)と12歳の息子オリバー(ジェイデン・リーベラー)が引っ越してくる。仕事で遅くなるマギーから頼まれ、ヴィンセントは地元のカトリックスクールに転入早々いじめられているオリバーの放課後の面倒を渋々見ることに。ヴィンセントは年齢を気にせず、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れ歩き、オッズの計算方法、バーでの注文方法、いじめっ子の鼻のへし折り方など、一見ろくでもないことを教え込んでいく。しかし銀行の預金残高が底をついたヴィンセントの生活は、実はもはや事実上破綻していた。借金の取立屋(テレンス・ハワード)に返済を迫られたある日、脳卒中で倒れたヴィンセントはオリバーの助けを借りながら病院でリハビリの日々を送るようになり……。
このたび公開されたメイキング映像では、入院中にも関わらず、祖父と孫ほども年の離れたヴィンセントとオリバーの2人が病院で本気の車いす競争を繰り広げる和ませるシーンを見ることができる。彼らの姿をモニター越しに見守る監督たちも笑い出すのを堪えているようで、リラックスした現場だったことが伺える。
また、子どもと一緒に仕事をするのは必ずしもいいことではないと考えているビル・マーレイだが、10歳のジェイデンとの共演は彼の心に強い印象を与えたようだ。「普段は子役に対して懐疑的なんだが、彼はすばらしいよ。日を追うごとに好きになっていった。ある時、彼がすごい演技をしたことがあったんだ。今まで私がすごいと思った俳優たちと同じくらいの演技をね。あれには驚いた。妥協せず、とことん突き詰めて……本当に輝いていた」
アルコールとギャンブルをこよなく愛する気難し屋のちょい悪オヤジ、ヴィンセントを演じたビル・マーレイは、昨年トロント国際映画祭でのワールド・プレミアの際に「キャリア史上最高の演技」などと賞賛を受け、ひと癖あるキャラクターを好演。また、彼の相棒役を務めた子役のジェイデン・リーベラーもラスベガス映画批評家協会賞をはじめ高い評価を受け、本作がきっかけとなり、キャメロン・クロウ監督『Aloha』やジェフ・ニコルズ監督『Midnight Special』などにも参加。さらに、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』『デンジャラス・バディ』で知られる人気コメディエンヌのメリッサ・マッカーシーがオリバーの母役で、『マルホランド・ドライブ』のナオミ・ワッツが妊婦のストリッパー役で出演している。監督と脚本を手がけたセオドア・メルフィは、本作が初長編作ながら、ゴールデン・グローブ作品賞にノミネートした新鋭。
映画『ヴィンセントが教えてくれたこと』は9月4日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ新宿ほかにて全国公開
(C)2014 St. V Films 2013 LLC. All Rights Reserved.