『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』父の日記念イベントが11日、都内・スペースFS汐留にて行われ、坂口健太郎、吉田鋼太郎が出席した。
映画を観終わり、温かな感動につつまれた観客からの盛大な拍手を受けて登壇した坂口と吉田。坂口が「映画いかがでしたでしょうか?見終わった映画がさらに面白くなるように、映画の話ができたらなと思います。」と、吉田が「素晴らしい映画になっているのではないかと思います。僕の役が寡黙なお父さんの寡黙な役です。喋っていいないとごまかしがきかない、という難しい演技を健太郎が受け止めてくれて、いい映画になったと思います。皆さんにもそう思ってもらえればと思います。」とそれぞれ挨拶をした。
イベントが始まる前に「泣いた人がいた」というMCの話から、会場で「泣いた人」と尋ねると、多くの手が上がった。そんな会場の反応を受け、坂口も吉田も「嬉しいです。」と感動の様子。
演じた役どころについて尋ねられた坂口は「普通の男の子です。お芝居をしていて、アキオの感情とかすごく分かりました。あまり話さないお父さんなので、瞬間瞬間の反応を大事にしようと思って、演じていたのですが、鋼太郎さんだからこそ、それもすんなりできました。鋼太郎さんがいらしたからこそできたことなんですね。」と、吉田は「健太郎が実際に僕の息子と歳が近く、本当の息子のように感じました。本当の息子が幼稚園の時に、カーネーションをくれて、映画の中にも子供の頃のアキオもいたりして、その自分の経験とクロスするところが僕にはグッときましたね。小さい子だったのに、大きくなって、でもコミュニケーションが取れなくなる、というところは胸に迫るものがありました。」と撮影を振り返りながら答えた。
次に初共演について尋ねられと、坂口が「鋼太郎さんはいろんな役を演じられるので、こんな印象というのはなくて。どんな方なのかなと思っていたのですが、すごくチャーミングな方です。驚いたんですが。」と印象を話すと、吉田が「なんでもかんでもチャーミングって言えばいいもんじゃないよ(笑)」と照れつつも返し、会場の笑いを誘った。
吉田は「いい意味で思ってた通り、真面目で、優しくて、きっと浮気はしないだろうという好青年。(笑)お芝居に関してもきっちりできて、尊敬します。でもね、そんな社交的な感じではないです。(笑)なので皆さんが期待しているような撮影中の面白いトークとかはしていないですね。(笑)」と笑いを交えながら、撮影の際の坂口の印象を話した。
撮影の中で大変だった、苦労したところを尋ねられると、「家族の日常を丁寧に描かれているんで、難しかったというと、やはりお父さんの反応を大事にしなきゃな、と思いましたね。」と考えあぐねる坂口に、「今回の健太郎の役に関しては、悪い部分が一切ないじゃん。僕なんかがそんな役をやると、きっと不自然に感じるだろうけど、でも健太郎が演じたアキオを見ると、それが不自然じゃないんだよね。それが素晴らしいね。」と大絶賛の吉田に、会場からは拍手が起こった。
そんな吉田は「インディの声をやることが一番難しいんだろうなと思ってたんだよね。声優さんのようにやるのか、お父さんっぽくやるのか、撮影しながら、いいさじ加減を調整していきました。あとは普段はゲーマーなので、わざとコントローラーをあえて下手にするのが難しかったんだよね。」と撮影の中で大変だったところを振り返った。
そこからゲーム画面を見ながらという本作ならではの撮影に関しても尋ねられると、「台本読んでいた時は難しいんだろうなって思ってました。繊細に考えていかないとなと思っていたんですね。前半、中盤のシーンとかは一気に撮ってしまったりしたんですが、クライマックスのシーンだけ、監督が鋼太郎さんと撮影を重ねてから行こうか、と言ってくれたんです。すごく難しいんだろうなと思っていたんですけど、すんなり入っていけて、いろんなもの鋼太郎さんにもらっていたので、すんなり泣けてきちゃったんですね。」と坂口が印象的だった撮影のエピソードを話すと、会場からも感動の声が上がった。
また、アキオが仕掛けた「光のお父さん計画」が、いわば壮大なるサプライズであることから、今まで、何か仕掛けたサプライズ企画で成功したことありますか?と尋ねられると、吉田が「舞台をやっていた時に、1人あまり出番がない人がいて。舞台の袖ではよくあることで、みんなを笑かそうとして、遊んでいるんだけど、サプライズで怒ってみよう、ってなったんだよね。“ドッキリ”っていう看板まで作って、楽屋のお風呂にみんな隠れて、怒ってみたら、そいつ本当に泣いちゃって震えちゃって。ドッキリってネタバラシしても、しばらくトラウマになってたみたい。悪いサプライズだね。」と答えた。「それ僕がされたらダメですね・・」と坂口も戦々恐々。
ここで、父の日を記念した坂口から吉田へのサプライズプレゼントがあることが明かされた。坂口から吉田に渡されたのは蜂のモチーフがついたネクタイ。坂口さんが実際に選びに行ったネクタイを自らつけながら、吉田は「こんなプレゼント、もらったことないかもしれない。企画上とは言え、嬉しいです。」と感激の様子。さらには家族の愛情や尊敬を表す色、黄色のバラ100本の花束もプレゼントされた。「俺ばっかりこんな貰っちゃっていいんですか。ありがとうございます!」と、ここでも感激の様子の吉田。
最後に、吉田が「みなさん駆けつけてくれてありがとうございます。面白いと思ってくださったのならば、勧めていただき、感動の輪を広げてもらえればと思います。同じ公開日に岡田准一さんの『ザ・ファブル』があるので、打倒『ファブル』!ですね。」と、坂口が「もう直ぐ公開で、みなさんにこうして観ていただけて、みなさんの心に届いてくれたからなのかなと思います。少しずつこの作品を広めて、アキオと暁の家族の輪が広まっていければなと思います。」と、話し、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。
『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』は6月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
(C)2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会 (C)マイディー/スクウェア・エニックス