映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』初日舞台挨拶が2日、都内・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、キャストの佐藤健、有村架純、坂口健太郎、山田孝之、ケンドー・コバヤシ、井浦新、賀来千香子、ドラゴンクエスト生みの親・堀井雄二、総監督の山崎貴、監督の八木竜一、花房真が登壇した。
1992年発売のRPG「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」のストーリーを原案に、山崎貴が総監督・脚本を、八木竜一・花房真が監督を務め、ドラゴンクエストシリーズ初のフル3DCGアニメーション映画として昇華させた本作。主人公・リュカ役の佐藤健をはじめ、有村架純、波瑠、坂口健太郎、山田孝之らが声優陣に名を連ねる。
製作に4年以上の歳月をかけて完成させた本作。主人公・リュカを演じた佐藤も、かねてより「大傑作です。映画を観終わった後、席から立てなかった」と自信をのぞかせている。公開初日を迎え、佐藤は「この映画を早く皆様に届けたくて、今日という日をすごく楽しみにしていました。しかし、今日をもって、宣伝の旅を一緒にやってきたスラりんともお別れかと思うと、なかなかに寂しいものがあります」と感慨深い様子。
画がない状態からシナリオを読み、声を吹き込んできたキャスト陣。佐藤は「声だけの表現はほぼほぼ初めてだったので、普段やっている芝居とは違うんだと知りましたね。わかりやすく説明すると…」と、ステージ上足元に置いたスラりんと客席後方を指しながら「普段の芝居なら、この距離のスラりんに聞こえる声の大きさでいいんです。声だけだと、客席の後ろにいる皆様にも聞こえる声で『スラりん』と言わなければいけない。そこに気づくのに1日かかりました。(普段の芝居とは)全然違いました」とアフレコで苦労した点を告白。
有村は「画がないので、自分のイメージしかない状態。そのイメージが、ちゃんと健さんと『この表現で合っているのかな?』と不安もありました。難しかったです」と明かす。坂口も「とても難しかった。声のお芝居をたくさんしたことはないので、画があって声を入れると思っていたんですが、今回声に合わせて画をつけていただいて。こういうやり方もあるんだなと感じましたね。」とコメント。
続けて、「健さんと一緒に声を出すシーンがあって、とてむやりやすくて上手くいった感じがしました」と話す。共演した佐藤は「先ほど有村さんも言っていましたけど、イメージしてやらなければいけなくて。(声を)合わせるのは困難なはずなんですが、全て坂口くんに合わせてもらいました(笑)写輪眼(『NARUTO』より引用)くらい合わせてくれた!すごかったよ!」と振り返った。
一方でパパス役の山田は「風邪をひいておりまして、先ほど出てくる直前までマスクをしていました。鼻のところにスースーするアロマオイルを垂らしてマスクをしていたんですが、これが鼻が通りやすくなるほど目がしばしばしていて…これから後に行われるフォトセッションが不安で仕方ない。ずーっと息を止めてきたんですが、そろそろお身体が限界で…心身ともにボロボロの状態でして…その質問(『アフレコを振り返ってみて』という)にお答えすることができません」と山田節全開で笑いをさらった。
ケンドー・コバヤシも「初めて現場に入った時、佐藤くんがアフレコの合間に一点を見つめてプロテインバーをかじってたんです。『どんな過酷な現場やねん!』と。すごいプレッシャーを感じました」と、佐藤の現場でのエピソードを明かし、会場を沸かせた。
一方、ミルドラース役の井浦は「スタジオ前の前室で(アフレコ収録まで)待っていたら、収録を終えた山田くんが出てきた。達成感の溢れた顔で出てきて、まとっているパパス感がすごかった(笑)」と暴露。山田は「絶対してないです」と照れ笑いを浮かべていた。
最後に佐藤は「大切な人の誕生日の時に『どうしたら喜んでくれるかな?』ってすごく考える。精一杯の愛とサプライズ、プレゼントを用意して…自分はすごく好きなんだけど、あなたは喜んでくれるかな?という、そんな不安な気持ちとすごく似ています。僕は、大好きな作品です!楽しんでいただけたら幸いです」とメッセージを贈り、イベントを締めくくった。
映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』は全国東宝系にて公開中
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