映画『エンジェルサイン』の舞台挨拶が16日、都内にて行われ、松下奈緒、ディーン・フジオカが登壇した。
全編を通してセリフを用いず、映像と音楽のみでストーリーが展開する実写映画『エンジェルサイン』。北条司自らがメガホンを取り、松下奈緒、ディーン・フジオカが出演する「プロローグ」「エピローグ」に加え、「サイレントマンガオーディション」の受賞作品である「別れと始まり」「空へ」「30分30秒」「父の贈り物」「故郷へ」の5つの物語からなる長編オムニバス映画。奇跡の訪れを告げるブルーバタフライと音楽が鍵を握る6つの物語を通して、総監督を務める北条司がひとつの「愛のものがたり」を描き出す。
松下はオファーがあったころを振り返り、「普段は台本に書かれている⾔葉を頼りに演技をしていたので、最初にお話をいただいたときは、セリフがない映画というのは未知の世界で、撮影前はドキドキしていました」と語った。ディーンも同じく撮影前に色々な想像をしていたようで、「打ち合わせも⾔葉がないことに慣れるために、パントマイムみたいな感じで本読みをするのかな、とか思っていました(笑)」と当時の心境を明かした。
また本作では通常の台本がなく、総監督を務める北条司が描き下ろした絵コンテが渡されたそうで、最初に絵コンテを⾒たときにディーンは「子供の頃からの夢の『シティーハンター』の冴羽リョウをやるのかなって思いました(笑)」と勘違いをしたそう。松下は絵コンテが演技をする上での参考になったそうで、「絵コンテを⾒て、こういう表情をすればいいのかな、と創造⼒が掻き⽴てられました」とコメントした。
続いて話題は、撮影前の衣装合わせの時に北条にかけられた⾔葉についての話に。松下とディーンは、北条司に「好きな恰好をしてください」と⾔われたそうで、劇中で着用している衣装はいくつかの候補の中から役柄に合うように、松下とディーンそれぞれが選んだというエピソードも明かした。劇中では松下がチェロを、ディーンがピアノを演奏しているが、松下の演奏を⾒たディーンは「よくこんなにできるなと思って、驚きました。僕は今たまたまバイオリンをやっているんですが、やっぱり難しいです」とその実⼒に驚いたそうで、松下の演奏を絶賛。
撮影現場では、松下が「私たちは楽器が近くにあると、弾いてみたり遊んでしまったりするんですが、それが良い気分転換になって楽しかったです」と語るように、アーティストとしても活躍する2人ならではの過ごし方をしていた様子。ディーンが「松下さんのチェロを借りて、“ドラえもん”のテーマを練習していたことが思い出です(笑)」と現場でのエピソードを披露すると、会場からは笑いが起こった。
最後に、松下が「セリフがないからこそ、色々な世界が広がっているのかなということをこの作品から改めて感じました。是非皆さま感想は是非声を大にして、色々な方に伝えていただけると良いなと思います」とアピール。そしてディーンが⾃身で作詞作曲を手掛けた楽曲「Chasing A Butterfly feat. Nao Matsushita」について、「最後に主題歌がかかって、人間の声が聞こえてくる時に、人の声のぬくもりや存在感を感じていただけると嬉しいなと思います」と笑顔でコメントし、イベントは幕を下ろした。
映画『エンジェルサイン』は全国公開中
(C)「エンジェルサイン」製作委員会