山田孝之が主演を務める映画『ステップ』の予告編とポスタービジュアルが解禁となった。
重松清の原作「ステップ」を映画化した本作。結婚3年目。30歳の若さで妻に先立たれた主人公・健一とその娘・美紀が、彼らを取り巻く人たちとの交流の中で成長していく姿を描いた感動作。主演を山田孝之が務め、実年齢とも重なる等身大の男性で初のシングルファザー役を演じる。共演に國村隼、余貴美子、広末涼子、伊藤沙莉、川栄李奈らが名を連ねる。監督を、『虹色デイズ』『笑う招き猫』『大人ドロップ』などで知られる飯塚健が務める。山田孝之とは『荒川アンダー ザ ブリッジ THEMOVIE』、「REPLAY&DESTROY」以来3度目のタッグとなる。
予告編は、健一が妻に先立たれてから1年の節目に、幼い美紀と再出発を図ろうと決意を新たにするところからスタートする。料理や洗濯、娘をお風呂に入れたり寝かしつけたりと、日々家事に育児に奮闘する健一。朝は満員電車に揺られながら出勤し、同僚に残業を引き受けてもらいながら、急いで保育園に預けた娘を迎えに行く。めまぐるしい日々を送りながら仕事と子育ての両立に葛藤し、「もうダメかもしれないな…」と弱音をこぼす、等身大の父親の姿を、リアルかつ繊細に体現する山田の熱演は必見だ。
忙しい毎日を過ごしながらも、「ギブアップしたくないんですよ、男手一つの子育て」と語る健一を優しく見守るのは、豪華キャストが演じる周囲の人々。伊藤沙莉演じる保育士の“ケロ先生”は、美紀を抱き上げる健一を見て「お母さんもきっと、抱っこしたかったんだろうなって…」と目頭を熱くさせ、川栄李奈演じる亡き妻の面影を持つ行きつけのカフェ店員・舞は、「がんばってほしい」とまっすぐな笑顔を向ける。
広末涼子演じる同僚の奈々恵は、「寂しさはゼロにできない、それを知っているから強がる」と優しく寄り添うも、一方で涙する様子も。また、健一と美紀の“家族”として誰よりも彼らに気をかけるのは、國村隼と余貴美子演じる義父母たち。彼らもまた娘を亡くした悲しみを抱えながらも、「血こそ繋がっていなくても、君は俺の息子だ」と力強くあたたかい視線を向け、健一が涙ぐむ姿も映し出されている。
そんな名優たちの演技を彩るのは、いち早く本作を鑑賞した秦 基博が書き下ろし、歌う、主題歌「在る」。秦が「誰か“が”いたこと。誰か“と”いたこと。その人が、自分が、存在するということ。その意味を考えながら作った曲です。」と想いを形にした楽曲は、“大切なものを失った者たちが新たな一歩を踏み出すために、背中を押してくれる”珠玉のバラードだ。温かな歌詞とメロディ、伸びやかで優しい歌声が本作の映像と一体化し、深い感動を与えている。
本作を鑑賞した原作者の重松清は「観る人の年齢や家族環境、そのときの状況によって視点を変えながら、読者が長くつき合っていける小説を書きたいと思っているので、この映画はその理想と同じような愛され方ができる作品になったと思う!」と映画化を絶賛。エンドロールの後も、キャラクターたちが生きていると感じられたと言い、物語の「その先をまた書きたいと思った」と、執筆意欲を掻き立てられるほど感銘を受けたことを語っている。
映画『ステップ』は4月3日(金)より全国公開
(C)2020映画『ステップ』製作委員会