お遍路さんに手を合わされた!『ボクは坊さん』舞台挨拶

映画『ボクは坊さん。』の初日舞台挨拶が10月24日に開催され、主演の伊藤淳史、山本美月、イッセー尾形ら出演者と、主人公のモデルで原作者である栄福寺の白川密成住職、真壁幸紀監督、主題歌を書き下ろした吉田山田らが登壇した。

ボクは坊さん。初日オフィシャル『ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフが「ほぼ日刊イトイ新聞」で七年間にわたり連載されていた人気エッセイを映画化した本作。24歳で突然実家のお寺を継ぐ白川密成さんをモデルとした役を演じ、初めてお坊さん役に挑戦した伊藤淳史。撮影からちょうど一年経った当日、公開初日を迎えた気持ちを聞かれると「今日、作品が自分のものから皆様のものになっていくんだなと改めて感じます。お坊さんも普通の人間で、悩みや迷いを抱えていたり、普通の日常生活があって、生と死に向かい合っていく素敵な職業だと思いました。皆さんにもそういった魅力を伝えられたら嬉しいです」と語った。

また今治の撮影での、光円(伊藤)、幼馴染の京子(山本)、真治(溝端淳平)のシーンについては、「愛媛の空気は良かったんですが、3人の空気はいまいち(笑)」と冗談めかして隣の山本を笑わせた。実年齢では伊藤 31歳、山本24歳で7歳差だったことに関して、山本が「初日から年齢差を感じる事なく和やかな雰囲気でした」と語ると、伊藤は「僕の中では、7歳も離れていて幼馴染という設定をどう乗り越えるかが課題だったが、本当に幼馴染かのように山本さんも溝端さんも接してくれて。むしろ僕に全然気を遣う事なく接してくれました(笑)」と山本に突っ込みを入れ会場を沸かせた。

檀家の長老役を演じたイッセー尾形は、「改めて映画を見て色々と学ぶことがありました。人生というのは青春時代を過ぎてからが長いので、感受性を色々遣って味わい尽くしてから死んでいこうかな。と思った」としみじみと語ると、主題歌を書き下ろした吉田山田の吉田は「今回の曲は作品を見た後に一週間経ってから自分の心に残った言葉やシーンを歌に込めました。」と語った。

また、原作者の白川は伊藤のお坊さん役について聞かれると「(実際の栄福寺で撮影したので)お遍路さんが伊藤さんを見て合掌していたり、お葬式のシーンでは僕が死んだと思われていたくらい(笑)。」と伊藤がお坊さんになりきってたと褒めると、伊藤は「お遍路さんには自分だと気付かれず、皆さん僕に手を合わせて帰っていかれて、だんだんお坊さんのような気持ちになりました。」と語った。

最後に伊藤が「この映画を見て、生きるヒントや前を向いていくヒントのようなものを感じてもらえたら。生きていく上で何が急に起こるか分からないので、生きることを大切に、大切な方を誘って見て欲しい。」と語り、人と人の繋がりの大切さを感じられる暖かい舞台挨拶となった。

全国にて絶賛公開中
配給:ファントム・フィルム
(C)2015映画「ボクは坊さん。」製作委員会

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で