映画『真田十勇士』クランクアップ報告会見が昨日17日、東京国際フォーラム にて行われ、中村勘九郎をはじめ、松坂桃李、大島優子、加藤雅也、大竹しのぶ、永山絢斗、加藤和樹、高橋光臣、石垣佑磨、駿河太郎、村井良大、荒井敦史、青木健、堤幸彦監督らが出席した。
豊臣・徳川の最後の決戦“大坂の陣”から400年となる2014年、大ヒットを記録したスペクタクル超大作舞台「真田十勇士」が、同作品の演出を手がけた奇才・堤幸彦監督により映画化。“真田イヤー”と言われる今年秋、9月22日に全国公開される。
先日、約2ヶ月半に及ぶ撮影がクランクアップを迎えた本作。主演で猿飛佐助役の中村は「まずは、本当に過酷だった撮影が終わりまして、このようなクランクアップ会見ができたことを嬉しく思います」とあいさつ。「撮影は過酷でした。顔だけでなく心の中もかっこよく美しい俳優陣、優秀で信頼のできるスタッフのおかげで無事に撮影を終えました。飛べない設定だったのでワイヤーアクションはなかったのですが、松坂くんに抱えられて飛ぶシーンがあってとても楽しかったです」と撮影を振り返った。
霧隠才蔵役の松坂は「台本からは想像できないことがたくさん起こっていまして、空を飛んだり、敵陣に突っ込み、敵兵をバッサバッサと切ったり、忍者は少年漫画を地で行くような動きの連続だなと思い、楽しい日々を過ごしていました」と充実感をのぞかせ、堤監督に「『馬と一緒に走ってください』『いや、馬と一緒に並走して走ってください』と言われて。『何を言ってるんだろうか?』と思ったのですが(笑)。不可能を可能にする監督だなと思いました」と笑顔をみせた。
一方、火垂役の大島は「女性は一人しかいなくて、男くさい現場だなと思いました(笑)」と吐露し、「現場は朗らかで雰囲気はとてもよかったです。撮影に入るとキリッと顔が変わる姿に、遠目から見て素敵だなと思っていました。みなさんの殺陣とアクションがとてもかっこいいです」と太鼓判を押した。
大竹は「合戦のカット割りを見せていただいて、『本当にこれを人がやるんですか?アニメにした方がいいんじゃないの?』と言ってしまったぐらいでした」と映画化に衝撃を受けた様子。舞台から参加している加藤和樹は「勘九郎さん筆頭にしたチーム感、それを引っ張ってくれる加藤雅也さん、映画に参加したみんながチーム一丸となって、このメンバーでしかできなかった作品に仕上がると思います」とコメント。
会見では、本作の全国公開と同時期に、堤監督演出で舞台上演されることも決定。映画と舞台を同時期に公開・上演するという、映画界・演劇界にとって史上初のダブルプロジェクトとなった。堤監督は「とにかく面白いものにしなくてはいけないというプレッシャーを受けています。なにしろ役者の熱量が半端ないです。役者の熱量を舞台の上では全面的に出せばいいのですが、映画はそれに加え、映像技術・特殊効果・コンピューターグラフィックスなど様々な面で映画の楽しみを加えていかないといけない」と難しさを明かす。「何度見ても手に力が入り、笑い、涙するカットが大量。日本映画でできるあらゆることを詰め込みました」と自信をみせた。
舞台では「熱量のある芝居を楽しんでもらうのが一番の目的。舞台の再演はさらに上回ることをしなければいけない。初演では役者さんはバックヤードでは針治療を受けながら舞台にでていてツラい状況だったのですが、再演はもっとすごい。再演は映画を上回るものにしたいですし、映画は相乗効果で映画の最高峰を狙っていき、パワーをたたきつける作品にしたいです」と意気込んだ。
映画 『真田十勇士』 は今年秋、9月22日に全国公開