『ひそひそ星』園子温、 25年間温存してきた最新作で心機一転「ここからがゼロの出発」

映画『ひそひそ星』初日舞台挨拶が14日、都内・新宿シネマカリテにて行われ、監督の園子温、主演であり伴侶の神楽坂恵が出席した。また、同日公開のドキュメンタリー『園子温という生き物』初日舞台挨拶も同会場にて行われ、メガホンを取った大島新監督が出席した。

ひそひそ星

2013年に設立したシオンプロダクションの第一回制作作品にあたる『ひそひそ星』は、アンドロイド・鈴木洋子(マシンナンバー722)が、昭和風のレトロな内装の宇宙船「レンタルナンバーZ」に乗りこみ、いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たちに日用品などの荷物を届ける。静寂に包まれた宇宙を何年も旅する彼女の姿を描くモノクロームSF作品。

ひそひそ星

園監督が本作の絵コンテを作ったのは今から25年前。それを今実際に映画化しようとした理由について「自分の制作会社として立ちあげたシオンプロダクションの第1作として何を作ろうかと考えた時に、これにしよう!と思ったんです」と制作の経緯を明かした。また、「本当はこの作品で商業映画デビューをしたかったけど、過激な監督として知られるようになってしまいました。だから、ここからがゼロの出発、これから自分の映画の道を歩きだしたいという気持ちです」と真摯に語った。

ひそひそ星

主人公・鈴木洋子を演じる神楽坂は「『ひそひそ星』の絵コンテのことはずっと知っていて、家を引っ越すたび、スゴい量の絵コンテが入った段ボールを大切に持っていたんです。『いつこの映画を撮れるんだろう』と思っていたから、今回、主人公の鈴木洋子役をやれるのはすごく光栄でした」と伴侶ならではのエピソードを笑顔で明かした。

ひそひそ星

新宿シネマカリテロビーには『ひそひそ星』にちなんだ電飾バナーや鈴木洋子の衣装が置かれ、イメージ画の特別展示も行われている。

『園子温という生きもの』は、2014年にMBS「情熱大陸 映画監督・園子温」を手掛けたドキュメンタリー監督・大島新が、テレビには収まりきらない規格外のその人物の魅力を描きたいという想いで放送後の2014年9月から一年にわたって撮影を敢行したもの。

ひそひそ星

「1年以上にわたって変な珍種の生きものを追い続けました。ほとほと疲れましたが、ここまでたどり着くことができました」とあいさつした大島監督。「情熱大陸 園子温」を手掛けたあと、改めてドキュメンタリー映画として園子温監督を取り上げることにした理由を「このおっさんはもうちょっと面白いんじゃないかと思ったんです(笑)」と語る。「情熱大陸」と今回の映画で園監督と長く関わってみて、改めて感じる園監督の魅力については「ものづくり、表現することへの飽くなき欲望ですね。本当に頭が下がります。僕も表現者のはしくれですが、“生きること=表現する”というのを体現できる存在は本当に貴重なんです」と敬意を表していた。

映画『ひそひそ星』/『園子温という生きもの』は新宿シネマカリテほか公開

【CREDIT】
公式HP:hisohisoboshi.jp 公式HP:http://sonosion-ikimono.jp/

© SION PRODUCTION ©2016「園子温という生きもの」製作委員会

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