『日本で一番悪い奴ら』綾野剛、デニス植野の格闘シーン失敗談を実演交えてカバー

2016年6月25日

映画『日本で一番悪い奴ら』初日舞台挨拶が25日、都内・丸の内TOEIにて行われた。この日、主演の綾野剛をはじめ、YOUNG DAIS、植野行雄（デニス）、木下隆行（TKO）、ピエール瀧、白石和彌監督が出席した。

本作は、実際に起こった日本警察史上最大の不祥事を描く衝撃作。綾野剛演じる新米刑事・諸星要一が、捜査協力者で“S”と呼ばれる裏社会のスパイとともに悪事に手を染めていく。

開始早々、白石監督が「ぶっちゃけトークしていくので、オブラートに包んで書いてください」と報道陣に念を押し、綾野も「この映画観た後は、カフェとかで感想話し合うんじゃなく、“シャブシャブ”食べながら話していただいた方が、情報が散漫になって緩和されるんじゃないかな」と言葉を配慮したコメントで会場を沸かせた。さらに綾野は「今日は中村獅童さんいませんけど、まんまホンモノ！そんな雰囲気のある映画なんですが、観て意外と笑えたと思った方いらっしゃいますか？」と観客に投げかけると、大きな拍手でレスポンスが起こった。

現場の雰囲気を聞かれたYOUNG DAISは「綾野くんがリードしてくださって、日々毎日を楽しく過ごす中で撮影があり、撮影内外でも良い関係を築くことができた。これから思いっきり悪いことしてやろうって時でも和気あいあいとしてましたね」と撮影を振り返った。そんな綾野との共演に「親父（綾野）が転落の一歩をたどる伝説のシーン。本当に悲しくて、その日はいつも気さくに話しかけてくれる綾野くんと会話できなかった。あのシーンやってる時はこの人ほんと頭イかれてるなと思いました。見てられないと思うくらいすごい芝居だった」と綾野の狂気っぷりを絶賛した。

一方、お気に入りのシーンを聞かれた植野は「剛くんとの格闘シーン。アクションの人に何回も教えてもらったんです。まず刺しにかかったら左に振れ、その次右に振れと。『ちゃんとやらないと綾野さんも怪我するかもしれない』と言われて、本番緊張しすぎて、まず刺しにかかって左に振って、次もう追いかけてたんです」と失敗談を吐露。すると綾野は「これ違うんです！彼の今後の芸能人生に良い影響与えたいんでしっかり書いてください！」と念を押し、問題のアクションシーンを実演しながら、本番での2人の立ち位置や状況的に難しいアクションだったことを説明した。

裏社会のドンを演じる木下は「あれ僕ってわかりました？カールおじさんじゃないですよ？」と笑いを取り、「撮影現場で初めて綾野くんとお会いした日に、（綾野に）『木下さん、胸思いっきり蹴ってください！』って急に言われて、スーパースターのこと蹴られへんと思ってた。でもそう言ってくれたおかげで気が楽になりましたね」とコメント。

一方、ピエールは「綾野くんと共演した時はまだ新米警官の頃で、いい後輩だったんです。でも出来上がった映画観たら全然違う人になってて『すげーことになってんな！』と感心して観てました」と太鼓判を押し、「決して犯罪映画ではなくて、どん底にいる若者たちが奮闘する、大活躍しようと頑張る話でもあるんです。それが出てるのがカニを食うシーン（笑）あそこは最高にいいです」とアピールした。