『ハイ・ライズ』インタビュー映像、 トム・ヒドルストン「想像力に富んだ充実した経験になった」

SF小説の巨匠J・G・バラードの原作を、『マイティ・ソー』シリーズのトム・ヒドルストン主演で映画化した『ハイ・ライズ』が8月6日より公開され、大ヒットを記録している。この度、主演のトム・ヒドルストンが本作の魅力について語るインタビュー映像が到着した。

ハイ・ライズ

本作は、高級タワーマンション「ハイ・ライズ」を舞台に繰り広げられる階級闘争を描くサスペンス・ドラマ。ラグジュアリーな内装や抜群の眺望、ありとあらゆる設備が整う理想の住居空間は、上階に行くにつれ住民が富裕層になっていく40階建ての高層マンション。パーティ三昧の贅沢な毎日を過ごしていたセレブたちが、じわじわと崩壊していく様子をミステリアスかつアーティスティックな映像美で描き出す。

ハイ・ライズ

ヒドルストン演じるラングは、このマンションの中層階である25階に越してきたばかりの若き医師。階層ごとに階級がはっきりと分かれている中で、知的で洗練されており人当たりもいいことから階層を越えて様々な人と交流を持つことになるが、自分の内面は決して表に出さない謎に満ちた人物だ。ヒドルストンがラングにキャスティングされた経緯は、ベン・ウィートリー監督のたっての希望で、もともと原作が好きだったという彼も出演オファーに即答だったという。

インタビュー映像でヒドルストンは「人間の行動や脳の構造にとても興味を抱いている人物だ。独身で人生の色々な責任から逃げるためにハイ・ライズに越してきた。とても聡明な人で、謎めいてるけど洗練された人物だ。ジャングルに変貌する建物で一匹狼として存在する」と自身の役柄について語り、「上品で優雅、セクシーでシャレた世界から粗野で乱暴な錯乱した世界が繰り広げられる」とストーリーを表現した。

撮影前の準備では、医師というバックボーンがパーソナリティに与える影響を考え、劇中にも登場する検死解剖も見学に行き、自身にとって初めて死体を真の当たりにする経験をしたという。「体が切開されて調べられる様子は、バカげた説明だと思うかもしれないけどまるで車の分解みたいだ」とも語っており、こうした特殊な経験が感受性に極めて乏しいラングの人格を作り上げるのに役立ったようだ。映画公開に向けて、「(この映画に)驚くことも多いと思う。興味をそそられるのは、登場人物が繰り広げる行為に観客が同調していくのか反発するのか知りたい」とコメントしている。

映画『ハイ・ライズ』はヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開中

【CREDIT】
監督:ベン・ウィートリー
原作:J・G・バラード
出演:トム・ヒドルストン、ジェレミー・アイアンズ、ルーク・エヴァンス、シエナ・ミラー、エリザベス・モス、ステイシー・マーティン
配給・宣伝:トランスフォーマー

© RPC HIGH-RISE LIMITED / THE BRITISH FILM INSTITUTE / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2015

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