映画『少女』完成報告会見が12日、都内・帝国ホテルにて行われた。この日、主演の本田翼をはじめ、山本美月、真剣佑、佐藤玲、原作者の湊かなえ、三島有紀子監督が出席した。
湊かなえの累計100万部突破のベストセラー小説を映画化した本作は、“死”にまつわる禁断の世界を描いた長編ミステリー。同級生のある“告白”から「人が死ぬ瞬間を見てみたい」という願望にとらわれた、2人の女子高生の衝撃的な夏休みを描く。小児科病棟でボランティアをはじめ、余命わずかな少年たちと仲良くなって自らの欲望を満たそうとする由紀を本田翼が、陰湿ないじめに遭い「誰かの死を見れば生きる勇気を取り戻せる」と考え始める敦子を山本美月がそれぞれ演じるほか、真剣佑、稲垣吾郎が共演する。監督を『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』で知られる三島有紀子が務める。
「新しい自分を観てもらえる作品」と挨拶した本田。完成した本作を観て「絵が美しくて、引き込まれていくようなストーリー展開。主演を務めさせていただきましたが、本当に楽しく観ることができました」と自信をのぞかせた。また、「強そうに見えて脆い17歳の女の子。これまで17歳の役を演じたことはありますが、全く違うタイプの女の子で、監督と話しながら作り上げました」と自身の役作りについてコメントした。
山本は、本田との4度目の共演に「『初めまして』っていうドギマギした感じが一切なくて、それを飛ばしたから居心地が良かった。彼女ほんとに正直者で素直なんです。不安に思っているところを全部言ってきてくれる。『私が守ってあげなきゃ!』って」とにっこり。「実際の由紀と敦子の関係になれたんじゃないかな」と手応えを感じている様子。
また、真剣佑は「つい2日前に観たんですが、出演していながらも『少女』という独特な世界観、一回観ただけではすべてについていくのが難しかったくらい。実際台本を読んでいても、2回目絶対新しい何かを発見できるようなものだったので、楽しんでいただけるんじゃないかなと思います」と感想を明かし、佐藤も「映像の美しさももちろんですが、ストーリーが進む中で、関係性がどんどん深まっていったり、増えていくところが見どころだと思います」と笑顔を見せた。
三島監督は「現場は本当に全員が大変だった。出来上がった作品を観て、役者さんそれぞれが『新しい自分を発見できた』と言ってもらえて、頑張ってもらった恩返しなのかなと思いました。素敵な作品に参加できてよかったなと思ってもらえるように目指して作ってきたので、本当に良かったです」と語り、「スタッフ・キャストみんなで、もう一回撮り直したシーンもあった。ドキドキしながら公開を迎えたいと思います」と心境を明かした。
原作者の湊は「最後の山場の場面を見学させていただいた。完成した作品を観て、ベストシーンを選ぶのが難しいほど印象的なシーンが多かった。本当にどこを切り取っても素晴らしくて、『全部の撮影シーン見たかったな』と思えるほど」と絶賛のコメントを寄せた。
映画『少女』は10月8日より全国公開
【CREDIT】
原作:湊かなえ『少女』(双葉文庫)
監督:三島有紀子
出演:本田翼、山本美月、真剣佑 / 稲垣吾郎
配給・宣伝:東映 公式サイト:http://www.shoujo.jp
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