湊かなえ原作、本田翼主演×山本美月共演の映画『少女』が、香港・台湾・フィリピン・中国での国と地域で配給が決定。10月20日より公開される香港にて公開記念プレミアムイベント(ガラ・プレミアム)、第13回香港アジアン映画祭の舞台挨拶が行われ、現地時間13日から14日にわたって本田と山本が出席した。
湊かなえの累計100万部突破のベストセラー小説を映画化した本作は、“死”にまつわる禁断の世界を描いた長編ミステリー。同級生のある“告白”から「人が死ぬ瞬間を見てみたい」という願望にとらわれた、2人の女子高生の衝撃的な夏休みを描く。小児科病棟でボランティアをはじめ、余命わずかな少年たちと仲良くなって自らの欲望を満たそうとする由紀を本田翼が、陰湿ないじめに遭い「誰かの死を見れば生きる勇気を取り戻せる」と考え始める敦子を山本美月がそれぞれ演じるほか、真剣佑、稲垣吾郎が共演する。監督を『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』で知られる三島有紀子が務める。
会場には、多くの現地メディアと10代~20代の若い観客が、約150人ほどステージ周辺に詰めかけ、プレミアム試写会にも350人以上の観客が駆け付けた。大きな声援で迎えられた2人は、習得したばかりの広東語で自己紹介を披露し、会場を沸かせた。
翌日14日には第13回香港アジアン映画祭「Cineaste Delights」(シネアステ・ディライツ/映画製作者部門)にて正式招待作品としての上映会で、観客からのQ&Aに参加しました。「ばっさー」「みづきー」と日本語で声がかけられ、暖かい拍手で迎えられた。本田や山本がトークを始めると、日本のようにすぐにリアクションが起こり、不思議に思った本田が「日本語、みんなわかるの?」と聞くと、「わかるー」と声が飛ぶ一幕も。
本田は「初めて、香港に来ました。最初は緊張していたのですが、香港の皆さんがラフな感じで迎えてくれたので、緊張もすぐ解けました。映画は青春を描いてますが、原作は、ミステリーが主となって描かれてます。日本映画らしい映像の美しさががちりばめられています。また日本では、こういう風に感情表現するのか、というところを見て欲しいです」とコメント。
観客から撮影中のエピソードを聞かれ、「かなり過酷で辛い環境の中だったので、お互い支え合ってやってました。たくさん走ったり、こういう映画でしたので、精神的に追い詰められることが多かったです。あとダンスのシーンがあったので、1ヶ月前からダンスの練習をしたり、海に飛び込んだりしたので、体力面的にも大変だったのですが、私は、元々明るい性格なので、ずっと暗い自分でいないといけないのが辛かったです」と振り返っていた。
一方、香港の印象を聞かれた山本は「光がキラキラして建物の窓がたくさんあるんですね。あと、みんなが自由に写真を撮ってくるのがすごく新鮮でした」と語り、本田との共演について「お互いマイペースで、心地いい距離感でした。役では、水に潜るシーンがあったので、4mの水槽で練習したりして素潜りができるようになったり、剣道の道場に通って、いっぱい走って、いっぱい過呼吸になって、体力的に大変でした」と過酷な撮影だったを明かす。最後に「日本で作られたものを生活習慣や学校生活が、日常生活としてどうとらえられるのか、この映画をどう感じていただけるか楽しみです。映画はお客さんの力で作られると思うので、香港のほかに世界中の方と、この映画を完成させられたら、と思います」と海外進出への心境を語った。
映画『少女』は全国大ヒット公開中
【CREDIT】
原作:湊かなえ『少女』(双葉文庫)
監督:三島有紀子
出演:本田翼、山本美月、真剣佑 / 稲垣吾郎
配給・宣伝:東映 公式サイト:http://www.shoujo.jp
©2016「少女」製作委員会