窪塚洋介「役者人生の最良の日」、スコセッシ監督作『沈黙-サイレンス-』ジャパンプレミア

映画『沈黙-サイレンス-』ジャパンプレミアが17日、都内・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、監督マーティン・スコセッシをはじめ、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮ら日本人キャストが舞台挨拶に登場した。

沈黙-サイレンス-

本作は、17世紀江戸初期に、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために日本を訪れた宣教師が、人間にとって本当に大切なものとは何かを模索していく歴史大作。ポルトガル人の若き宣教師ロドリゴを演じる『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのアンドリュー・ガーフィールドをはじめ、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、日本から窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派俳優陣が参戦する。

沈黙-サイレンス-

スコセッシ監督は、窪塚ら日本人キャストとの再会に「本当に感慨深い。2年間お付き合いしてきましたが、昨日会ったばかりのような、そんな気持ちです」とコメント。「遠藤周作先生の原作に非常に感動を覚え、そしてインスピレーションを受けました。他の本も全て読んでいますが、この『沈黙』を27年がかりで映画として完成させました。長年かかった理由としては、遠藤先生が何を伝えたかったのか、それを咀嚼しどうやって映像にしていくかという思案が続いたわけです。この原作と共に生き、原作で描かれている文化を通して、私は自分自身、成長を遂げることができました」と感慨深く語った。

続けて、日本人キャストと組んでみた感想を問われると、スコセッシ監督は「本当にみなさん素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。僕としてできることは、それを形にして、映像として魅せること。これは心の底から言えることですが、みなさんは頑張り、そして力、深みを魅せてくれました。それを映像という形で観せる上で、編集には1年半かかりました。それだけ精魂込めて作り上げました。1973年からずっと映画監督をやっていますが、今回ほど体力的にも精神的にもチャレンジングな映画はありません」と明かした。

日本に潜入するポルトガル人宣教師のガイド・キチジローを演じた窪塚は「マーティン・スコセッシ監督、どんだけ日本に来てくれるんですか。この30年、制作のためにどれだけこの人が日本に来たと思いますか。日本に、そして遠藤周作さんの想いに、どれだけ敬意を払ってくれているか。こんな極東の、どこの馬の骨かもわからないようなこの俺に、毎日どれだけの敬意を払ってくれたことか。溢れるようなその敬意を僕らは感じて、毎日夢の中で仕事をしているみたいでした」とスコセッシ監督へ最敬礼。続けて、「どれだけ山の上が厳しい寒さだろうが、どれだけ正座を長いことさせられて膝の古傷が痛もうが、どれだけ長いこと待ち時間があろうが、『そんなこと幸せの一部だろ』と思うくらい、本当に幸せな時間を過ごさせてもらいました」と語る。「俺たちは倭の国の民です。マーティン・スコセッシ監督の想いが、遠藤周作さんの想いが皆さんのところに届いて、より良い明日が来ることを、俺は信じて疑いません。今日、この場所が、僕の役者人生の最良の日です」と感慨深く締めくくった。

言葉巧みに宣教師に棄教を迫る通辞(通訳)役の浅野は「常に僕らのことを見守ってくれて、待っていてくれて、僕らの繊細な動きや表現を、監督はちゃんと逃さず見てくれていた。その中で新たにアドバイスをくれた。それがあって僕らは役を乗り越えられたと思うので、監督の優しさ、一緒にモノを作ってくれる姿勢には、たくさんたくさん学ぶことがありました」と述懐。

隠れキリシタンのモキチを演じる塚本は、「モキチは敬虔なクリスチャンなんですが、僕自身はスコセッシ教の信者。スコセッシ監督のためならなんでもできます!全てを捧げて、監督の言うことは全部聞いて頑張るという姿勢でやらせていただきました」とコメント。印象的な海での悲壮なシーンでは、「スコセッシ教の信者ですから、苦行も喜びの一つ(笑)ただ、波がでかいんです。その中でセリフを言わなきゃいけないもんですから、どうしても人間の構造的に鼻の中に水が入って咳き込むんです。その席を収めれからセリフを言うんですが、もう次の何が襲ってくるわけです(笑)その悲壮感が顔を引きつらせて、かなりリアリティが出たんじゃないかなと思います。もしかしたら死んじゃうかなって。それならそれでしょうがないかなというくらい。監督は俳優に自由に演技をさせてくれる。何か提案しても、NOということはなく、全部素晴らしいと言ってくれる。今度から僕が監督をするときは真似させてもらいます(笑)」と笑顔をのぞかせた。

モニカ役の小松は「(撮影した当時は)19歳でした。10代でこのような素敵な作品に関わらせていただいて、本当に幸せです。現場自体もすごく刺激的で、慣れない英語のセリフ、どうやって感情を出していくのか、いろいろと壁にぶつかりましたが、監督や英語の先生、周りの役者さんが本当に丁寧に教えてくださって、本当に貴重な経験でした」と振り返る。本作で主演を務めるアンドリュー・ガーフィールドとの共演に、小松は「すごくストイックな方で。減量したりしていて、声もかけられない状態でした。でも最後はハグをしてくださって、もうちょっと色々とお話ししたかったです」と明かした。

映画『沈黙-サイレンス-』は1月21日(土)より全国公開

【CREDIT】
原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:アンドリュー・ガーフィールド リーアム・ニーソン アダム・ドライバー 窪塚洋介 浅野忠信 イッセー尾形 塚本晋也 小松菜奈 加瀬亮 笈田ヨシ
配給:KADOKAWA
公式サイト:http://chinmoku.jp/

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