映画『糸』初日舞台挨拶が21日、都内・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて無観客で行われ、菅田将暉、小松菜奈、斎藤工、榮倉奈々が出席した。
中島みゆきの名曲「糸」を映画化した本作は、平成元年生まれの男女が出逢い、別れ、そして平成の終わりに再びめぐり逢うまでの18年間を、「生活者の視点から見た平成史の変遷」とともに描きだす、壮大な愛の物語。主人公の男女を、菅田将暉と小松菜奈がそれぞれ演じる。共演に榮倉奈々、斎藤工、山本美月、倍賞美津子、成田凌、二階堂ふみ、高杉真宙、馬場ふみか、永島敏行、竹原ピストル、松重豊、田中美佐子、山口紗弥加、片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)らが名を連ねる。監督を、『64-ロクヨン- 前編 / 後編』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』などで知られる瀬々敬久が務める。
全国111館の劇場で生中継された本イベント。先日の先行上映を経て絶賛ツイートが相次ぎ、公開初日から興行収入20億円を見込める大ヒットスタートを切った。菅田は「うちの両親が観てくれたようで『すごい泣いた』と言ってました。有難いですね」と笑みをこぼす。北海道・沖縄でのロケに「チーズにソフトクリームに…最高でした!」(菅田)、「アグー豚のしゃぶしゃぶ食べました!」(小松)と満喫した様子だった。
7~8kgの減量を経て撮影に挑んだ榮倉は「2ヶ月まず筋トレをして筋肉を増やしました。減量した時に体がもつように。本当の減量は1週間。専門家の人にきちんとついてもらって、撮影のタイミングにベストな状態になるようにした」と明かし、その後に元気な姿での撮影があったため「すごい食べたんですが太らなくて。体は太るんですが顔につかなくなっちゃって…菅田くんに引かれるくらい食べてたんです!」と苦労した様子だった。
小松とは初共演となった斎藤。「沖縄ロケで海沿いに小松さんがいらっしゃって、“絵”かと思いました。絵画が動いているようでした。今もそうです。(隣の小松を見ながら)絵画が動いている」と告白。写真家としても活動している斎藤は、現場で菅田・小松を「撮らせていただいた」という。斎藤は「本当に隙間のわずかなタイミングで撮らせていただいたのですが、完成した写真を見て菅田さんがあまりにも(役の)感情や色々なものを注いでいたので『いまじゃなかった…』と東京の空に誓いました」とコメント。小松に対しても、「絵画のようだった…そのままシャッターを切るだけ」とその美貌に惚れ惚れだった。
曲が紡ぐラブストーリーで様々な愛が描かれる本作。「どんなラブストーリーが好き?」という質問に、菅田は「動物モノは結構泣いちゃいますね。もちろん男女のラブストーリーもあるなと思いつつも…なんで動物モノと言ったのかはちょっとわからないですけど(笑)グッとくるモノがありますよね」とコメント。小松は「家族愛モノ。映画を観て泣きたいと思った時は、そういう家族の作品を観て泣きます」とにっこり。「オススメの作品は?」と聞かれた小松に、斎藤が「『糸』、『糸』…」とつぶやくと、菅田もツッコミを入れるなど仲睦まじい様子をのぞかせた。
最後に菅田は「公開できることを心から嬉しく思います。こういう状況とこういう景色の舞台挨拶は今後ないだろうなと思い出深い日になりました。未来を作る日になればいいなと思います」、小松は「本当にたくさんの支えがあってこの日を迎えられて、ソーシャルディスタンスを守りながら劇場に足を運んでくださっていることに心から感謝しています。多くの方々から愛され続けている中島みゆきさんの『糸』のように、この映画も愛され続ける作品になってくれたら嬉しいです」と挨拶し、イベントを締めくくった。
映画『糸』は全国東宝系にて公開中
(C)2020映画『糸』製作委員会