坂本龍一「全てをさらけ出した」、闘病生活を含む5年間を辿るドキュメンタリーが11月公開【コメントあり】

世界的音楽家である坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』が11月に公開される。

RYUICHI SAKAMOTO

本作は、2012年から5年の長期間に渡る本人への密着取材によって実現したもので、併せて幼少からの膨大なアーカイブ素材も映画を彩っている。過去の旅路を振り返りながら、新たな楽曲が誕生するまで、坂本龍一の音楽的探求を正面から描き出す。

2014年の中咽頭ガン罹患という大病を公表。1年近くに及ぶ闘病生活を経て、山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけ復帰。2017年3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム(タイトル未定)がリリースされる。カメラは、楽曲制作の現場に密着し、そのアルバム制作の様子の一部始終を捉えており、坂本龍一の最終楽章の始まりがスクリーン上で奏でられる。

坂本龍一 コメント


2012年にNO NUKES 2012を撮影できないか?とスティーブン・ノムラ・シブルという映画制作者から連絡が入った。それ以来、官邸前のデモや、東北ユースオーケストラとのコンサート、そしてガンがわかって映画制作のスケジュールに大きな変更が余儀なくされても、僕の側にはいつもカメラがあった。スティーブンは僕に何を見たんだろう?プライベートスタジオも、自宅のピアノ室も、全てさらけ出した。こんな映画に坂本の私生活を覗くという以上の意味はあるんだろうか?果たして映画として「見れる」作品となっているんだろうか?いま、僕は完成が待ち遠しい。

スティーブン・ノムラ・シブル監督 コメント


震災後、坂本龍一さんの音楽表現がどのように変わるのか、新たにどのような曲を書かれるのか、もしそこまで密着可能であれば、何かカタルシスが生じるのではないかとの思いが、この映画を作り始めるきっかけでした。ご病気の事もあり、本格的な作曲プロセスの記録を始めたのは撮影開始から4年後の事、長い撮影期間となりましたが、映画を通じて、映像と共に音楽や音の魅力を表現できればと、今も願っております。是非皆さまに劇場で音楽的カタルシスを体験して頂きたく思います。

映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』は2017年11月、角川シネマ有楽町ほか全国公開

【CREDIT】
監督/プロデューサー:スティーブン・ノムラ・シブル
出演:坂本龍一
配給:KADOKAWA

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