ヒュー・ジャックマン、17年間ともに歩んできたウルヴァリンに別れ「ローガンは僕のルーツ、決定版だ!」

映画『LOGAN/ローガン』来日記者会見が25日、都内・六本木ヒルズアリーナにて行われ、ヒュー・ジャックマンと監督のジェームズ・マンゴールドが出席した。

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大ヒットシリーズ『X-MEN』において最高の人気を誇る“ウルヴァリン”ことローガンは、スパイダーマン、バットマン、アイアンマンらとともに2000年代以降のアメコミ映画の隆盛を牽引してきた孤高のヒーロー。本作では、ミュータントがほぼ絶滅し荒廃した近未来の2029年が舞台。治癒能力を失いつつあるローガンが、絶滅の危機にあるミュータントの唯一の希望となるローラという謎めいた少女を命懸けで守る姿が描かれる。

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会場には、総勢150人(テレビカメラ30台、スチールカメラ、記者120名)が駆け付けた。ジェームズ・マンゴールド監督から「日本に来るたび素晴らしい時間を過ごしてます。『X-MEN』、ウルヴァリン、そしてヒュー・ジャックマンの演技に対しご支持を頂き、ありがとうございます」と挨拶があり、続けてヒュー・ジャックマンは「コンニチハ!私は日本来られてとても嬉しいです!」と流ちょうな日本語の挨拶を披露。「日本は世界中で一番、訪れている国です。本当に日本が大好き。17年間の旅の終わりを東京で迎えられて、皆さんに感謝です」と、レッドカーペットイベントでも日本が特別な地であることを語ったが、改めて日本への想いと喜びを口にした。

ヒューの代名詞とも呼べるウルヴァリンを引退しようと思った瞬間についての質問が飛ぶと、「『ウルヴァリン:SAMURAI』を撮った直後に監督とこの映画の話をして、この映画はウルヴァリンシリーズの最終章に相応しいと思いました」と、本作に惚れ込んだことを明かし、「今は皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。大変に満足しています!」と、ウルヴァリンの卒業について温かな笑顔で語った。さらに「キャリアを振り返り、ローガンこそが僕のルーツ。人生にとっての喜びです。本作こそが決定版です!」と17年間に渡って演じたローガンについての熱い想いを明かした。

マンゴールド監督も最後のウルヴァリンを手掛けたことについて「このキャラクターを称える、名誉を与える作品にしたいと話しました。そのためには従来の作り方や伝統を壊し、新しいものを作る必要がありましたし、ヒューも私もそれを望んでいました」と本作の制作秘話を披露した。

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ヒュー・ジャックマン 会見での主な質疑応答


──ウルヴァリンはあなたの代名詞とも呼べるキャラクターですが、この役を引退しようと思った瞬間を教えてください。またウルヴァリンを演じることは、もうありませんが、寂しい気持ちはございますか?

ウルヴァリン:SAMURAI』を撮った直後に監督とこの映画の話をしました。この映画を作るならば、ウルヴァリンシリーズの最終章に相応しいと思いました。マンゴールド監督だからこそ、一緒に最高のものに作りたいと思いました。ただただ、シリーズの続きではなく、新鮮で新しく、深いものを作りたいと思いました。

2~3年前から決めていましたが、今はとても平和的で、皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。今は、大変に満足しています!

──インスタグラムにアップされていたアフレコシーンの迫力に、日本では大きな話題を呼びました。いつもあのように迫力のアフレコをされているのですか?それとも本作の、より激しいアクションに、あのようなアフレコになったのでしょうか?

特別、この映画だからではなく、他の俳優さんも同じようにやっていると思います。この映像は自分の為だけに取っておこうと思ったけど、この映像をアップすることで、皆さんに舞台裏に興味を持ってもらえると思いました。アフレコってすごく汗をかいて、運動量もすごいんです!

──17年間ウルヴァリンを演じてきたことは、ヒュー・ジャックマンさんにとって、どんな経験になりましたか?

イギリスの演劇界で有名なトレバー・ナンに「舞台に出る人は5つくらいのルーツを持つべき」と言われたことがあります。キャリアを振り返り、ローガンこそが僕のルーツだと思いました。キャリアだけではなく、人生にとっての喜び。決定版にしたいです!いつか孫が生まれ、「おじいちゃん、どの『X-MEN』を観たらいいの?」と聞かれたときは、「ローガン」を渡し「これを観ろ!」と言える作品にしたかったのです。

──ダフネ・キーン演じる少女ローラは、非常に強いインパクトを残すキャラクターで彼女の演技力には圧倒されました。彼女との魅力はいかがでしたか?

まず監督がこのキャラクターを書いた脚本が素晴らしいですね。
本作は家族や愛がテーマになっていますが、ローガンにとって戦うことは簡単でも人と繋がることは難しい。だから11歳の女の子が出てくることは素晴らしいアイデアです。でもどこでこの女の子を見つけてくるのか…心配でした。彼女は難しい役を見るからに楽々と演じて、献身的な素晴らしい女優でした。

ジェームス・マンゴールド監督 会見での主な質疑応答


──ヒュー・ジャックマンさんとは『ウルヴァリン:SAMURAI』に続き3度目のタッグとなりました。本作でヒュー・ジャックマン演じる最後のウルヴァリン作品を手掛けた想いを教えてください。

ヒュー・ジャックマンと、どのような作品を作りたいか話し合った際、このキャラクターを称える、名誉を与える作品にしたいと話しました。そのためには従来の作り方や伝統を壊し、新しいものを作る必要がありましたし、ヒューも私もそれを望んでいました。自分を解放し今までとは異なる、違った作品にしようと望んで作りました。

──ダフネ・キーン演じる少女ローラは、非常に強いインパクトを残すキャラクターで彼女の演技力には圧倒されました。彼女との魅力はいかがでしたか?

私が役者に求めるものは思考力です。言葉がなくてもちゃんと何を思っているか分かる人を求めています。ダフネのお父さんが送ってくれた映像をみました。彼女は何より目が生き生きし、彼女の感じていることを私たちも感じる演技をしていました。才能が溢れる人物です。

映画『LOGAN/ローガン』は6月1日(土)より全国公開

【CREDIT】
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート
配給:20世紀フォックス映画

© 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

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