映画『あゝ、荒野』後篇の初日舞台挨拶が21日、都内・新宿ピカデリーにて行われ、主演の菅田将暉、監督の岸善幸、サプライズで本作の主題歌を担当しているBRAHMANのTOSHI-LOWが登壇した。
TOSHI-LOWは映画の感想を聞かれると「映画の感想は一言で言うのは難しいですけど、ただ、寺山修司の難しい原作を監督がとても丁寧に紐解いたな、と。俺は一個のすごい正解だったと思います」と、原作ファンならではの想いを述べた。
主題歌「今夜」の感想について聞かれた菅田は「僕はすごく安心して、最後真っ暗になっても、ああ、映画館に居たいなと思う曲だなと思いました」と話し、自身がやっているラジオでも、まだ作品を観ていない中高生から「なんだこの曲!かっけぇ!」と反応があることを伝えた。
そして、もう1つのサプライズとして、TOSHI-LOWはスタッフよりギターを渡され「バンドでやってるんで、一人で歌うために作ったんじゃないんですけど、一人でポロっと作ってしまった曲なんです。映画のお話を頂く前に出来ちゃってたんですけど、オファーが来る事は知っていたので、どこかで新次や健二がいたんだろうな」と話して、そのまま菅田と岸監督の前で「今夜」を力強く弾き語った。
歌い終わるとTOSHI-LOWから菅田に「この歌練習してライブとかでやってもらっていいですか?」と伝えると「やってー!」と会場も盛り上がり、菅田も「じゃあ、後で教えてください」と今後が楽しみな会話のやり取りも。岸監督からも「初めてデモを聞いた時、別の仕事をしていたんですけど、またこの作品に戻されました」と素晴らしい楽曲への感謝を伝えた。
TOSHI-LOWから見た菅田について聞かれると「表現の中で音楽とかバンドが一番カッコイイと思って生きてきたので、他の表現をあまり認めるわけにはいかないんですけど、映画を観て自分でビックリしたことは、木下あかりのおっぱいよりも、菅田将暉の尻を観てしまった」と会場を爆笑と悲鳴の渦に巻き込んだ。そして「本当に役者ってかっこいいんだな、そして本当にかっこいいんだな、菅田将暉」と力強く語った。
最後に菅田から「この作品が大好きです!どんどん広めてくれると嬉しいです!」と本作に対する熱い想いが語られ、イベントは幕を閉じた。
原作は、1960年代後半に演劇、映画、文学とマルチに活躍し、今もなおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司が唯一遺した長編小説。近未来2021年の新宿を舞台に、兄のように慕っていた仲間を半身不随にした男への復讐を誓う新次と、同じ新宿で吃音・赤面対人恐怖症に悩む”バリカン”こと健二が、ボクシングを通じて出会い、生きること、誰かとの繋がりを模索していくさまを描く青春物語。菅田将暉が新次を、ヤン・イクチュンがバリカンを演じるほか、木下あかり、今野杏南、山田裕貴、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリアらが共演。監督を『二重生活』の岸善幸が務める。
映画『あゝ、荒野』後篇は大ヒット公開中
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