映画『ユダヤ人を救った動物園 ~アントニーナが愛した命~』の記者会見が27日、都内・TOHOシネマズ六本木にて行われ、ジェシカ・チャステインが出席した。
初来日となったジェシカ・チャステインだが「以前から伺いたいとは思っていたんです。そしてとても嬉しいのは『ユダヤ人を救った動物園』という自分にとって本当に大切な作品とともに来日出来たこと、そして観光許可が出たことです」とユーモアを交えながら、素直な気持ちを明かした。
絶賛コメントが相次ぐ本作、初めて脚本を読んだ時の気持ちを「アントニーナというキャラクターが心に響いたんですね。彼女はヒーローなんですけど、メディアでよく取り上げられがちなヒーローとは違い、彼女は武器は手にしていません。愛と思いやりで人の役に立つことが出来た。この事は2017年を生きる我々にとっても、良いお手本だと思います。ヒーローの再定義をしてくれているとも思います。愛と思いやりと共感力で人を救ったのですから」と自身が演じたキャラクターに触れながら語った。
本作を撮影するにあたって、現存されているワルシャワ動物園や、アントニーナが実際にユダヤ人を匿った地下、さらにはアウシュヴィッツにも足を運んだというジェシカ。当時のことを「とてもエモーショナルな体験になりました。その場に身を置くと、事の重みをひしひしと感じました。劇中に登場する、ドイツ兵が現れた事を知らせる合図となったピアノなども残っています。アウシュヴィッツは非常に心がかき乱されるような体験でした。人間性の両面性を体験しました。1つはとてもダークで悲しいもの。もう一つは思いやりに溢れた、人を元気付けてくれるようなものです」と振り返った。
質疑応答では「現代において、本作が訴えかけているメッセージは?」と聞かれ「アントニーナは普通の1人の人間でありながら、人を助けるために出来る事全てをした女性です。彼女は自分自身の家族や全てを多くのリスクに晒してまで、自分が正しいと思う事のために行動し、300人以上の命を救ったわけです。その姿を見ていれば、例えば、政治家や有名な役者でなかったとしても、私たち誰もが多くの人々の人生に、何か良いものを分けることが出来るということが伝わると思います」と述べた。
続けて「彼女は、愛と思いやりと、生きとし生けるもの全てを奇跡であり、ギフトであるという思いで、世界を変えました。その姿を見て、自分でも何かをできるんだってことを感じて頂ければとても嬉しいです。そして、宗教、人種、その人がどこから来たのか、そんな事は関係なくて、今日私たちが学べるのは「恐れない」ということだと思います」と力強く語り、記者会見を締めくくった。
映画『ユダヤ人を救った動物園 ~アントニーナが愛した命~』は12月15日(金)よりTOHO シネマズみゆき座ほかにて全国公開
【CREDIT】
監督:ニキ・カーロ
出演:ジェシカ・チャステイン ヨハン・ヘルデンベルグ マイケル・マケルハットン ダニエル・ブリュール
配給:ファントム・フィルム
宣伝:ファントム・フィルム、メゾン
公式サイト:http://zookeepers-wife.jp/
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