映画『ダンケルク』のBlu-ray&DVD発売記念、スペシャルトーク付き試写会が21日、都内・スペースFS汐留にて行われ磯村勇斗、有村昆が登壇した。
年間400本以上、映画を鑑賞するという有村は「『ダンケルク』が2017年の1位です」と断言。さらにノーラン監督について「映画の歴史の教科書に載るであろう人」と絶賛した。そんなノーラン監督と本作の大ファンであると語る磯村は、実際の鑑賞時を振り返り「役者が実際に生死の境を彷徨っている、限界に挑戦している魂が画から伝わってきて、いつか自分もこういう風に演じて見たいですね。自分を投影して見たけれど、本当に恐怖と緊張で役作りにも相当過酷が精神が必要だと思う」と役者ならでは意見を述べた。
ノーラン監督の集大成と語られる本作。磯村は、そんな本作の音響面に着眼し「ノーラン監督が拘る無限音階が今回も使われているんです」と話し、有村が「アンバンラスさを保つためによく聞くと、不協和音しか使われていません」と解説。画だけでなく音にもずば抜けた拘りを見せるノーラン作品ならではの楽しみ方をアピールした。
さらに、1番の見所と言っても過言ではない、CGを使わない実写のでの撮影について磯村は「アトラクションに乗っているような、戦場に降り立った感覚がありましたよね。ダンケルクの世界を体験できる映画だと思います。『映像体験』をしたのは初めてでした」と大絶賛。
そんな2人は本作のソフトに収録されるメイキング得点を鑑賞してはその凄まじい現場に、驚きと感心を寄せていた。そんな磯村に「もし、ノーラン作品のオファーが来たらどうしますか」と質問が飛ぶと、磯村は瞳を輝かせ「実写に拘るということは、実際に目の前で起きることを、素直に感じて、それを表現する。すごくやりやすい現場だと思います」と語った。
後に行われた囲み取材で磯村はさらに「正統ではない役で出演したい」と明かし、有村は「見た目が正統派だから心に闇を抱えている役をやってほしいですね」と述べた。
本作の公開後、話題となった劇中の時系列。本イベントでもノーラン監督の魅力として磯村は時系列を挙げると、有村は「非常に数学的で、方程式にするとぐちゃぐちゃなのに、映像では一切のナレーションを使わず、わかりやすく説明してくれる。どんな頭なのか、監督の頭をインセプションしたいよね」と話すと磯村から大爆笑が。2人のノーラン作品への愛が伺えた。
また、ノーラン監督の次作はどうなると思いますか?と聞かれた磯村は 、悩みつつも「まだやったことがないようなことをやる人なので、地底ですか?海底とか。人類があまり想像出来ようなところを描いてほしい」と希望を明かした。
最後に磯村は、「まだ話し足りないくらいの『ダンケルク』、ノーランへの愛があるけれど、この後見ていただいてさらに深くノーランの世界を楽しんでいただきたいと思います」と挨拶。有村も「この映画は戦争で人と戦うのではなく、人を救うことを描いています。『ダンケルクスピリッツ』と言われる、この精神は、軍人でなく、一般の人たちも勇気を持って立ち上がれば世界を変えられる。世界の情勢も含めて、今見てほしい作品です」とアピールし、トークイベントは幕を下ろした。
映画『ダンケルク』のBlu-ray&DVDは絶賛発売中
【CREDIT】
監督・脚本・制作:クリストファー・ノーラン
出演:トム・ハーディ、マーク・ライランス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズ
公式サイト:http://dunkirk.jp
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