ショートフィルムの総合ブランド「ShortShorts」と、21世紀の日本のエンターテインメントシーンを牽引するアーティスト集団「EXILE TRIBE」が所属するLDH JAPANがタッグを組み、LDH楽曲の世界観を才能ある映像作家たちがショートフィルムとして具現化する音楽と映像の新たなエンターテインメントプロジェクト『CINEMA FIGHTERS』。
今回、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「花火」の楽曲をもとに映像化した『終着の場所』で主演を務める町田啓太に、本作の魅力や撮影秘話を伺った。
遠く離れた場所から互いを想っていたはずの2人は、ある冬の日、待ち合わせの場所に向かうため列車に乗り込んだ。その旅の途中、不意に彼女から告白めいたメールが届き、それきり連絡が途絶えてしまう。「私、あなたに話したいことがある」そのメールに込められた意味とは…。ずっと出会うことのない登場人物たちのモノローグで綴られる、男女の心の奥底を問う、痛く儚い愛の物語。
──約1週間ほどの撮影だったと伺いました。短い期間の中でショートフィルムを撮った感想をお聞かせください。
町田:今回は短い分数の中に物語を全部凝縮しないといけなかったので、その中でどういう風に起承転結を作っていくか、監督(常盤司郎)とかなりディスカッションをして(撮影に)入りました。そこの難しさはありましたね。
──かなり凝縮された撮影だったんですね。
町田:本当に短かったです。
──作品は三代目 Jsoul Brothersの楽曲「花火」が基になっていますね。
町田:元々僕も好きで、「花火」はかなり聞いていました。逆に「(脚本が)どうなるんだろう」ってよりも、名前のメジャー感がすごいので、そこにどんな脚本が来ても失礼のないように、一生懸命頑張ろうと思いました。台本をもらった時は「よし頑張ろう」としか考えてなかったです。「一生懸命やらなきゃ」っていう思いが先立っていたので、あまり考える余裕がなかったですね。
──劇中では電車で移動するシーンが多く登場しますね。
町田:かなり色んなことをしましたね。電車も乗って、海にも行きました。ホテルで雨も降らしたし、花火を見上げるシーンもありました。
──スマートフォンでのやり取りが印象的で、セリフのない演技が多かったと思います。演じる上での苦労はありましたか?
町田: やはり生の会話ではないので、スタッフさんが文章だけでも送ってくれるのかなって思っていたんですが、それもなかったんです。自分で全部(実際に打って)やらないといけなかったので、すごく台本を読み込みました。
その前から監督とのリハーサルが何回かあって、あのメールのやり取りが1番大事なので、監督と玄理さんと3人でお会いして本読みした時に、実際にチャットアプリでグループを作って、監督が天の声みたいに(アプリ上で)「出会ってから、翌日」「出会った日の夜の会話」「はい、スタート」みたいな。玄理さんと役のまんまで会話して、「次1週間経ちました。どうなってますか?はい、スタート」とか「明日告白します。はい、スタート」「告白しました。その夜です」とか。不思議な感じでしたね。
デートをする撮影の時は、僕たちもそのシーンを撮影する前日に「じゃあ、明日会うからその会話してください」ってアプリ上で会話をして、翌日そのまま撮影をやって…そういう細かいところを監督の常盤さんがすごい気にしてくださったので、すごくありがたかったなと思います。こういう経験はあまりなかったので、すごく印象的ですね。
──観客に続きを想像させるような結末になっていますが、町田さんは2人にどんな結末を迎えて欲しいですか?
町田:ハッピーになって欲しいですね。「線路飛び越えて行けよ!」みたいな(笑)。それは監督とも最初ずっと話していて「1番最後がやっぱり肝だと思うから、どういう表情するんだろうね」とかプレッシャーをかけられてました。でも、お互いの共通認識で「やっぱりなんともいえない」「どっちなんだろう…」っていう結末にしたかったんです。観た人にどう感じてもらえるか。映画館を出て「あれ…どうだったんだろうね」って喋ってもらえるのが1番いいですね。
──本作のテーマである「言えない秘密」にちなみ、町田さんの「言えない秘密」を教えてください!
町田:言えないから「言えない秘密」なんです(笑)。いっぱいあります。逆に隠し事がない人に会ってみたいです(笑)。良かれと思ってかもしれないけど、実は悪いことをしていたり、そういう部分をチラ見できるのが、この映画だと思います。秘密っていう秘密は…そんなに無いかな。でもいっぱいある気もするな。色んな作品で小出しにしていけるように頑張ります(笑)。こんな町田や、あんな町田を(笑)。
──映画を楽しみしている観客の皆さんにメッセージをお願いします。
町田: 相手が本当に大好きな人でも、信用してる人でも、もしかしたら何か隠し事とかがあるかもしれない。それがわかった時にどうするか。人生の中でも結構あることだと思うんです。勇気を出すことも大事だと思いますし、それをどう自分が解釈して1番の答えを出せるかというのは、その人にかかっていると思うので。そういうことを感じていただいて、色んな想像を広げて楽しんで貰えたら嬉しいです。映像もとても綺麗ですし、短くギュッと凝縮されている作品になっています。
──次回作のNHKドラマ「女子的生活」についても少しお話を聞かせてください。
町田:これは全然違います!この作品とは全然違います(笑)。
──玄理さんと再共演ですね。
町田:そうなんです。ご縁だなと思います。
──作品の魅力を教えてください。
町田: 別に自分が出てるからとかではなく、原作とかも読ませていただいて、すごく面白そうだなっていうのを感じました。トランスジェンダーのお話で、男で生まれてきて、心が女性。女性の格好をしていて、尚且つレズビアンで女性が好きという主人公。すごく複雑なんですが、見ていたらすぐわかると思います。主人公の苦悩を描くのではなく、それでも強く生きて普通に社会に溶け込んでいく物語。色んな壁にぶつかっては、それを軽々と乗り越えて、なんならそれよりも上から撃破していく爽快感がすごくあって、ポップに描かれています。登場人物もみんな個性がめちゃくちゃ強くて、世界観もかなり楽しんでいただけると思います。
──主演の志尊淳さんとは初共演ですね。印象はいかがでしたか?
町田:初めて会った時は、本当に可愛らしくて大人しそうな方だなと思いました。共演してみたら、すごく気持ちいいくらいまっすぐな人で。「初めまして」の顔合わせした時に、もう仕草とかがしなやかで、僕と会う1ヶ月くらい前からずっと準備をしてトランスジェンダーの役をやっていらしたので、素晴らしい俳優さんだなと思いました。
──ありがとうございます。『HiGH&LOW』ではアクションに挑戦されて、本作ではショートフィルム、そして次作と活躍の場を広げていますが、改めて今後のビジョンを教えてください。
町田:いつも聞かれるのですが、いただけたものは一生懸命っていうのがもう第一です。でも、かなり踏み込んだ作品をやりたいなってずっと思っていて…韓国映画とか大好きなので。スプラッターものだったり、かなりディープな作品にチャレンジして「これ以上出来ないや」ってくらい自分を絞り出せる役に出会えたら、すごくいいなと思いますね。
──どんな韓国映画がお好きなんですか?
町田:いっぱいあるなぁ(笑)。最近だったら『哭声/コクソン』『新感染 ファイナルエクスプレス』は最高でしたね!國村さん(國村準)がもう「うーわっ!」みたいな(笑)。あれくらい、出し切れる演技をいつかやってみたいです。
韓国の俳優さんとも共演してみたいですし、違う国の方とも共演できるようになっていたいなと思います。日本人の俳優さんもどんどん出ているので、僕もそういう俳優になれたらいいなと思います。
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