第90回アカデミー賞にて、本年度最多13部門ノミネートの『シェイプ・オブ・ウォーター』が作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞の4冠に輝いた。監督ギレルモ・デル・トロの受賞スピーチが到着した。
本作は、1962年のアメリカ×ソビエト冷戦時代を舞台に、清掃員として政府の極秘研究所に勤める女性・イライザと、極秘実験を控える不思議な水生生物との愛を描く。監督・脚本・製作を『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロが務め、ヒロインのイライザ役に『ブルージャスミン』のサリー・ホーキンスが扮する。ほか共演にオクタヴィア・スペンサー、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズが脇を固める。
ギレルモ・デル・トロ監督 作品賞受賞スピーチ
ありがとうございます。メキシコで子供時代を過ごしてきましたが、E.Tとかウィリアムマナーとかいろんな人を憧れにしていました。一週間前にスピルバーグ監督に「もし受賞したらレガシーの一部なんだ。このフィルムメーカー世界の一員なんだ、誇りに思え」と言われました。本当に誇りに思います。これを捧げたいのは若い人達です。今のあらゆる状況を変えようとしているのは若い人達です。
私が子供だった頃メキシコで育っていて、こういったことが起こるとは想像もしていませんでした。しかし、それが実現しました。夢を見ている人達、ファンタジーを使って現実について語りたいと思っている人達に伝えたいです。夢は実現するんです。切り開いて中に入ってきてください。
ギレルモ・デル・トロ 監督賞受賞スピーチ
ありがとうございます。私は移民です。多くのみなさんのように。過去25年間自分の国に住んでいました。自分の一部はここにある、一部はヨーロッパにある、一部は他の国にあるわけです。この業界は、そういった国境を越えて仕事をするべきだと思うんです。私が1番好きなこと、2013年にFOXサーチライトがこのストーリーを気に入ってくれて、そしてこの半魚人、ミュージカル、スリラーが入っている作品をやろうと言ってくれたんです。ついてきてくれた皆に感謝します。
映画『シェイプ・オブ・ウォーター』は全国公開中
(C)2017 Twentieth Century Fox