Blu-ray&DVDが4月18日(水)にリリースされる映画『鋼の錬金術師』のプレミアム・エディションに収録される、山田涼介×本田翼×曽利文彦監督によるビジュアルコメンタリーの収録の模様が到着した。
ストーリーが進む中、ふと山田と監督が初めて明かしたのが、劇中母を生き返らせたいと願うエドが人体錬成を行ったことでたどり着く「真理の扉」で、「真理」と話す場面のこと。白くなにもない広い空間に大きな重厚な扉があり、その前に透明の人が膝を抱えて座っている。それが「真理」なのだが、実は、この真理は山田の声の演技を務めているという。
「つまり、自分と対峙しているということですね。」(山田)、「山田涼介対山田涼介のお芝居でもある。原作では12歳くらいのエドの体験。でも映画では、どうしても山田くんに演じてもらいたかった」(曽利)というこのシーンは、後々CGに合わせるため「ここはブルーの跳び箱の上でじたばたしてる(笑)」「“これが真理”と真理に向かって言うセリフも、青い布に向かって言ってる」と撮影現場の様子を山田は振り返って笑う。
また、声だけではなく、真理に「持っていかれる足と手」の形も山田の手足が使われているこだわりぶりだ。曽利監督は「本当に、ほぼ一人芝居で…大変だったよね。このあたりの演技は一発OKでよくやってくれた。CGが多い作品だと、役者さんの想像力とテクニックに頼るしかないから」と穏やかなまなざしで山田に語る。
監督が大切なシーンとしてあげたのは、本田が演じるウィンリィが、ケンカを始めたエドとアルに「あんたたち、たった2人の兄弟でしょう!?」と涙を流して訴える一コマ。2人を見守ってきた幼なじみだからこそ感情が高ぶる場面で、「リアルな涙がどうしても欲しかった。音を遮断したスタジオ内の50度の灼熱の中で涙を流すのは大変だと思うけど、よくやってくれた」と本田の渾身の演技を称賛した。そんな本田は「ウィンリィを演じることができて、本当に良かった」と語り、「撮りながらスケールの大きさを感じていましたが、出来上がった本編を見ると自分の想像以上の大きな作品になっていて、純粋に感動しました!」と嬉しそうに話した。
コメンタリー収録中、度々3人の話題に出たのがアルフォンスの声を務めた水石亜飛夢のまじめさや優しさ。山田も本田も彼の人柄や演技への姿勢を絶賛し、監督も本人の誠実さにほれ込んだようだ。彼はアルフォンスの声を彼が演じるのか決まっていない段階でアルフォンス(のCG)の代わりに、実際にその場で演じていたという。
最終的にアルの声はそのまま水石でいくことになった。その水石だが、アルの声だけではなく「憲兵」として出演しているシーンがあり、CGのアルとすれ違うという共演を果たしている。一同、この共演場面前から「次は水石くんとアルの・・・!!」と興奮気味に画面に食い入り、そのシーンがくると「ここで注目!ダブルアルです!」(山田)と大盛り上がりで、水石が現場で愛されていた様子が垣間見られる。
本編を観ながらの思い出話はエンドロールまで盛り上がり、「撮影が終わって2年くらい経っていてもこうやって鮮明に覚えていて、すごく濃厚な時間を過ごしたんだなと思いますね」(山田)、「スタッフ・キャストみんな『ハガレン』が大好き。だからこそ原作を守りながら映画のオリジナリティを出したいと思っていました。山田くんと本田さんのいいコンビネーションがあって、実写なりのエドとウィンリィ、そしてアルの3人の形ができたなとスタッフみんなが納得できたことが一番嬉しかった。ブルーレイ、DVDで何度も観て頂くと新しい発見とか、あーそういうことだったんだということもたくさん出てくると思うので、ぜひ何度も観て頂けると嬉しいです。」(監督)と締めくくった。
映画『鋼の錬金術師』Blu-ray&DVDは4月18日(水)リリース/レンタル開始
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX ©2017 映画「鋼の錬金術師」製作委員会