映画『ペンギン・ハイウェイ』完成披露舞台挨拶が3日、都内・TOHOシネマズ六本木にて行われ、北香那、蒼井優、西島秀俊、竹中直人、石田祐康監督が登壇した。
声優初挑戦にして初主演を果たす北香那、3年ぶりに声優を務める蒼井優、西島秀俊、竹中直人、石田祐康監ら豪華声優キャスト・監督が登壇すると会場から大きな歓声が。北は「こうして皆様にお披露目できる日を楽しみにしていたのでとても嬉しいです!」と喜び溢れるコメント。蒼井も「今日の舞台挨拶は、とてもワクワクしています。『ペンギン・ハイウェイ』の船出を皆さんと一緒に楽しめたらと思います!」と笑顔で挨拶した。
観客へ初のお披露目となるこの日、北は「感動、冒険、憧れだったり、全てが詰まった作品です。皆さんもきっと暖かくなって帰っていただけるのではないかと思います」とコメント。性別も年齢も違う主人公アオヤマ君役を演じたことについて、「10歳の男の子の声のトーンや仕草がわからなかったので、同年代の妹の授業参観に行って学び、アフレコに挑みました」と役作りの裏側も披露した。
蒼井は「見終わった後に、過去に置いてきたモノクロの時間に、色が戻った気持ちになる。そんな背中を押される作品です。皆さんにも本作を見て、そういう経験をしていただけますと、光栄です」と語り、役柄についても「今回、とても難しいなと感じていたのですが、しっかりした、自分を持っているお姉さんの役をいただくことが少ないと気づきました。私は誰かに寄生している役が多いので(笑)」との暴露に会場から大きな笑いが起こった。
そして、この日30歳の誕生日を迎える監督との仕事について、西島は「すごく才能があって、勢いがあって、ものづくりの喜びに溢れている方なので、アフレコも楽しかったです」と語ると、すかさず竹中から、「最高だったんです。この監督のキャラクター最高でしょ?ペンギンのような笑顔が素敵で。とても優しくて、それでいて大胆で、とても良い映画になっています」と絶賛のコメント。監督は恐縮しながら、感謝と満面の笑顔で喜びを表現した。
そして、本作の主人公・アオヤマ君は小学4年生の男の子ということから、どんな小学生だったか聞かれた北は、「やんちゃでダメって言われることほど、やりたくなる小学生でした。夏休みの前日に鍵を空けておいて、休みの間に入ったり(笑)」とアオヤマ君のような冒険エピソードを披露。
蒼井は「『魔女の宅急便』が好きだったんですけど、家に赤いカチューシャと黒いワンピースがあるのに気づいて、自分がキキかもしれないと信じ込んで、家に1人の時にベランダでデッキブラシにまたがって“……飛べ!”って(笑)。本気で信じていたんです。そんな子供らしい子供でした」と可愛らしいエピソードを披露した。
MCから「“素敵なゲスト”が来ています!」との呼び込みで、ステージ上にペンギンのぬいぐるみとコーラ缶の入ったボックスが登場。会場からも「何?何?」とのどよめきが。キャストが一斉にボックスにCO2を吹きかけると、本物のペンギンが3羽登場。蒼井は「腕組んでる、かわいー!」、北も「かわいい!かわいい!」とキャストたちも大喜びでペンギンに駆け寄った。“普通の住宅街に突如ペンギンが出現する”という劇中のふしぎな現象が、映画館にペンギンが出現するという形で再現された。
さらに、主題歌を務める宇多田ヒカルからのコメントも発表。「謎の魅力。大人のズルさ。そんなことを感じながら原作を読ませていただきました。映画の公開を楽しみにしています」と本作へエールを贈った。
最後に蒼井は「この映画をご覧になって、皆さんの見ている風景のトーンが上がれば嬉しいなと思います。石田監督の長編デビュー作ですので、たくさんの愛と祝福が注がれるのを祈っています」とコメント。北は「お子様には、ペンギンがひたすら可愛くてドキドキして楽しく見られるのと、大人の方には、あの日のことを思いだして、優しい気持ちになる映画なので、是非楽しんでください!」と語り、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。
映画『ペンギン・ハイウェイ』は8月17日(金)より全国公開
(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会