一風変わった形でゴーストが主人公となる映画『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』にちなみ、本来は恐怖の象徴たるお化けやゾンビがユニークなキャラクターとして活躍する映画5選をピックアップ!
『ムーンライト』『レディ・バード』など話題作を続々と配給し続けている北米の映画会社A24。今、世界から最も注目を浴びる同社が選んだ次の題材は、斬新ながらもどこか懐かしさを感じさせるシーツ姿のゴーストが主人公の物語。これまでありそうでなかった、ゴーストの視点から見た「死後の世界」。死んでしまった者の魂は、その悲しみは、いったいどこへ行き着き、どのように消化されるのか?
自分のいなくなった世界で、残された妻を見守り続ける、ひとりの男の切なくも美しい物語『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』が11月17日(土)に全国ロードショーとなる。
不慮の事故死を遂げ、シーツ姿のゴーストとなって彷徨い続ける夫を演じるのは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したケイシー・アフレック。夫に先立たれ、悲しみに暮れる妻を演じるのは『キャロル』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞したルーニー・マーラ。本作の監督デヴィット・ロウリーの『セインツ -約束の果て-』でも共演した超実力派俳優が再び集結。
サンダンス映画祭の観客賞を筆頭に、世界各国の映画祭でノミネート&受賞、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは驚異の91%の大絶賛を受けた話題作が、この秋ついに日本公開を迎える。
本作で最も注目なのは、何といっても物語の主人公がシーツ姿のゴーストであること。
ゴースト=幽霊が登場する映画というと、『呪怨』『リング』『エクソシスト』などといったホラー映画をイメージしてしまいがちだが、本作の物語はむしろその逆。恐怖ではなく、どこか切なく美しい、世に取り残されたゴーストの儚い想いを描いたファンタジーとなっている。
まるで子どもが仮装した姿のような、斬新なゴースト役を演じたのは、主演作『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したハリウッドきっての演技派俳優ケイシー・アフレック。セリフも無く、表情やしぐさすらもシーツに覆われ隠されている特殊なキャラクターを演じながらも、言葉にしきれない独特の感情や、誰にも気づいてもらえずさまよい続けなければならない、ゴーストとしての深い葛藤を感じさせる名演を見せている。
本来は恐怖の象徴たるお化けやゾンビがユニークなキャラクターとして活躍する映画5選をピックアップ!
『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』(2018年11月17日公開)
シーツ姿のゴーストが主人公!残された妻を見守り続ける、ひとりの男の切なくも美しい物語──
田舎町の小さな一軒家に住む若い夫婦のCとMは幸せな日々を送っていたが、ある日夫Cが交通事故で突然の死を迎える。妻Mは病院でCの死体を確認し、遺体にシーツを被せ病院を去るが、死んだはずのCは突如シーツを被った状態で起き上がり、そのまま妻が待つ自宅まで戻ってきた。Mは彼の存在には気が付かないが、それでも幽霊となったCは、悲しみに苦しむ妻を見守り続ける。しかしある日、Mは前に進むためある決断をし、残されたCは妻の残した最後の想いを求め、彷徨い始める──。
『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990年9月28日公開)
ゴーストと聞けば思い出す不動の名作!シーツは被っていないけど── ゴーストとなった男の愛に涙!
銀行員のサムは恋人のモリーと一緒に幸せな共同生活を始める。しかしモリーがサムにプロポーズした晩、2人を暴漢が襲いサムは殺されてしまう。恋人を残し、殺されたサムの魂は天国へ行くことを拒否し、モリーをいつまでも見守ることを選ぶが、彼女はサムに気づかないまま…。そんなある日、自分を殺した犯人がモリーにも迫っている事に気づいたサムは、彼の声を聞く事の出来る霊媒師の力を借りて危険を知らせようとする──。
『ウォーム・ボディーズ』(2013年9月21日公開)
イケメンゾンビ×女の子の恋愛映画!? 新感覚ゾンビムービー!
ゾンビとニンゲンが敵対する近未来──。ゾンビ男子Rは、ある日、襲撃するはずのニンゲン女子ジュリーにひと目ぼれをし、助けてしまう。最初は恐れをなし、徹底的に拒絶していたジュリーも、Rの不器用全開な純粋さや優しさに次第に心を開きはじめる。出会ってはいけなかった二人の恋。それは、最終型ゾンビの“ガイコツ”軍団、そしてニンゲンたちのリーダーでもあるジュリーの父親にとっても許されるものではなかった!彼らの恋は、ゾンビの死に絶えた“冷たい”ハートを打ち鳴らすことができるのか!?
『ゴーストバスターズ』(2016年8月19日公開)
科学の力でゴーストを退治! ユニークなお化けのキャラクターが大集合!
ニューヨーク。コロンビア大学の素粒子物理学博士エリン・ギルバートは世界初の心霊現象の科学的立証のため、日夜研究を重ねていた。しかし、大学側に一方的に研究費を打ち切られたことをきっかけに、その知識と技術を活かすため、“幽霊退治”を行う専門会社「ゴーストバスターズ」を起業するが―。80年代に一世を風靡した「ゴーストバスターズ」のメインキャラクターをすべて女性におきかえ、新たに復活させたアクションコメディ!
『スイス・アーミー・マン』(2017年9月22日公開)
<死体>を駆使して無人島からの脱出を決行!奇想天外な青春サバイバルアドベンチャー!
無人島で助けを求める孤独な青年ハンク。いくら待てども助けが来ず、絶望の淵で自ら命を絶とうとしたまさにその時、波打ち際に男の死体が流れ着く。ハンクは、その死体からガスが出ており、浮力を持っていることに気付く。意を決し、その死体にまたがるとジェットスキーのように発進!様々な便利機能を持つ死体の名前はメニー。苦境の中、死んだような人生を送ってきたハンクに対し、メニーは自分の記憶を失くし、生きる喜びを知らない。「生きること」に欠けた者同士、力を合わせることを約束する。果たして2人は無事に帰ることができるのか──!?