11月30日(金)に公開されるディズニー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』の本編映像が到着した。
本作の基にもなっている「くるみ割り人形」は、音楽や絵本、舞台など様々な形で語り継がれ、現在も変わらず世界の人々に愛されている名作。その中でもバレエ界では代表的なタイトルで、特にクリスマス時期には世界中で上演されるほど。今回映画化にあたりディズニーは、バレエの要素を本作に取り込むことを最も重要なことと考え、一流のバレエダンサーの起用を決めた。それが、ミスティ・コープランドとセルゲイ・ポルーニンだ。
ミスティは、黒人女性として初のプリンシパル・ダンサーとなった逸材。人種の壁や偏見を乗り越え、不屈の精神で夢を叶えたバレリーナとして、人々のリスペクトを集めている。セルゲイは、世界三大バレエ団のひとつである英国ロイヤル・バレエ団に入団し、史上最年少男性プリンシパルに上りつめたが、人気絶頂で電撃退団。タブーとされるタトゥーを全身に入れバレエ界きっての異端児といわれながらも絶大な人気を誇っている。
本作の製作を務めたマーク・ゴードンは「『くるみ割り人形』は、とても有名なバレエだ。ただ僕たちはバレエ映画を作っているわけじゃない。世界に出て行こうとしている少女についてのストーリーを作っているんだ。でも、ストーリーテラーとしての僕たちにとって、また観客にとって、史上最も偉大なバレリーナの一人を見るのは非常に重要だと感じていたんだ。ミスティが本作で演じることに興味を持ってくれたことはとても幸運だった。ミスティとセルゲイが一緒の場面は本当に素晴らしいよ。」と映画に“バレエ”をただ盛り込むのではなく、作品に敬意を表し、また最高のシーンとなるようにキャスティングからすべてこだわり抜いたようだ。
ミスティはディズニーからのオファーに驚きを隠せなかったようで「出演依頼があった時には、もちろんその答えは考える必要もないくらいに明白でした!スケールの大きいディズニー映画に出演できるなどとは思ってもみませんでしたし、私がバレエを始めたきっかけとこれまでのキャリアと深いつながりのある作品ですから、まるで夢のようです。」当時を振り返っている。
今回はそのシーンの一部を公開。近年CG技術を駆使した映像が多い中で、“舞台”をイメージしたアナログな装飾をあえて盛り込み、ミスティやセルゲイらのバレエがより際立つ演出が施されている、「映画の中に、伝統的で美しいバレエを入れることは、僕たちにとって重要だった。このバレエのシーンの中で、ストーリーの一部を語ることが出来たんだ。」とマークはバレエの演出で物語を描くという画期的な手法を用いたことに自信をのぞかせている。
当時の撮影現場についてセルゲイは「全てがすごくカラフルだったんだ。あの中に身を置くのは…なんと表現すれば良いんだろうか?子供がおとぎ話の世界に入ったような感じとでも言うのかな。あるいは、子供がテーマパークに行ったような気分。色が本当に美しいんだよ。輝いていたり、暗かったり。とてもマジカル。その印象が強烈に残っているね。」と振り返り、出演者も役に没入できるほどの、クオリティの高いセットが用意されていたことがわかる。
また、このシーンは主人公のクララ(マッケンジー・フォイ)やキーラ・ナイトレイ演じるシュガー・プラムが観劇するシーンということで、ミスティのダンスを目の当たりにしたキーラは「彼女のダンスは素晴らしかったわ。このシーン全体を撮影するのに1日12時間ほど3、4日間くらいかけていて、その中で彼女らは踊っていたの。彼女は足のあちこちに氷のパックをつけていたわ。体力、忍耐力は本当に凄かった。彼女はとても素晴らしいわ。」と華やかな映像の舞台の裏ではミスティをはじめとするダンサーたちの並々ならぬ努力があったことが明かされた。
映画『くるみ割り人形と秘密の王国』は11月30日(金)より全国公開
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