「車いすの人生」「わがままな男」「笑って泣ける実話」と、まさに日本版『最強のふたり』ともいえる!?『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が12月28日(金)に公開される。
ヨーロッパで記録的なヒットを樹立、日本でも2011年・第24回東京国際映画祭で東京サクラグランプリ(最優秀作品賞)と最優秀男優賞をダブル受賞し、公開後も異例の大ヒットを記録した『最強のふたり』。実話を基に、不慮の事故によって全身麻痺となった車いすで生活する中年の大富豪と、その介護者として雇われたスラム出身の黒人の青性という年齢も環境も好みも異なるふたりが時に衝突しながらも、お互いを認め、友情を育んでいく物語を笑いあり、涙ありで描き話題となった。11月には長らく停滞していたハリウッドでのリメイク版『ジ・アップサイド(原題)/The Upside』の海外予告編が遂に公開されるなど、再び注目が集まっている。
そんな『最強のふたり』と「車いすの人生」「わがままな男」「笑って泣ける実話」と、共通点の多い映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が12月28日(金)に公開される。筋ジストロフィーという難病を患い、24時間誰かの介助が必要にも関わらず、自ら多くのボランティアを集めて自宅で自立生活を続けた鹿野靖明を大泉洋が演じる。ボランティアに従事する医学生・田中久役で三浦春馬、田中の恋人で最初は不本意ながらボランティアに引き込まれる安堂美咲役で高畑充希が共演。
夜中に突然「バナナ食べたい」とわがままを言いだすなど、ずうずうしくておしゃべりで惚れっぽい鹿野と交流していくうちに、彼らがどのように変化していくのかも必見だ。
「疑似家族なんだなと思いました。無償で人を助けることは、家族以外でなかなかできることではない」と高畑が語るように、本作では鹿野が「家族」と呼び、信頼を寄せるボランティアたちとの交流が描かれる。しかし、なぜ鹿野が自立生活を始めようと決めたのかということを含めた彼と父母との親子愛のエピソードを含めるなら、本作は“最強の家族”の物語といっても過言ではない。
『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』と『最強のふたり』の共通点は多く挙げられるが、最も大きな共通点は「どれだけ重い障害を持っていても普通に生きる」ことを描いた点だろう。『最強のふたり』で、全身麻痺のフィリップは自身を障害者扱いしないドリスを気に入り、介護者に採用し、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』で鹿野は普通に生きるために多くのボランティアを集めて自宅で生活をした。
「これは決して『闘病記』ではない。鹿野さんは、生きる力に溢れた生命の塊。1秒たりともおろそかに生きていない。時にきつい言葉を投げかけ、ぶつかってでも相手を動かす。『障害者がいろいろ要求して何が悪い』とばかり、本音だけで生きている姿は爽快です」と本作の前田哲監督は語るように、本作で描かれるのは自分の人生を愛し、バイタリティあふれる姿で毎日を生きる鹿野靖明というひとりの人間の生き方だ。
映画コメンテーターの有村昆も「障害者だからと言って聖人ではない描き方は『最強のふたり』を彷彿とさせる。命がけのわがままに涙した。」と、映画へ絶賛コメントを寄せている。年末年始は、そんな鹿野の生き方を参考に、自分を解放してみるのはいかがだろうか。
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は12月28日(金)より全国公開
(C)2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会