鬼才ラース・フォン・トリアー監督の新作『ハウス・ジャック・ビルト』より、新たな本編映像が到着した。
到着した本編映像は、フルメタルジャケット弾が欲しかったジャックが店側のミスで誤った銃弾を購入してしまったことから、ジェレミー・デイビス演じる店主アルにブチ切れるワンシーン。乱暴に車の扉を閉め、見るからに怒り心頭のジャックは今にも襲撃しそうな勢い。
店に乗り込むや否や「アル、お前にはがっかりだ。この箱にはフルメタルジャケットと書いている。だが中身は…」と言いながら、誤った銃弾をバラバラとわざとらしく机に広げ、「どういうことだ!!!箱と中身が間違っているとは!!!」と恫喝!いつも装っているクールでハンサムな”普通の人間”から一転して、まるで鬼のような形相のジャックに、恐怖ですっかり縮み上がってしまったアルだが、「君の言う通りだ、ラベルが間違っていた。一つ分からないのは、弾丸がこの店で売られたものかどうかだ…レシートが見たい」と、目を泳がせながらも震える声で抵抗を見せる。
「レシート?そんなものはない!一度ももらったことはない!早く出せ!」と、次第に焦りを見せるジャックの様子が怪しいと感じたアルは「身分証を見せてくれ。お得意様だが法律で決まっているんで…」と目に涙を浮かべながらも粘る。
しかし、ジャックは「…一発だけでいい…」と、諦める様子がない。ジャックはその一発を何に使うつもりなのか…嫌な予感がしたアルは、「なぜ一発だけ?」と尋ねるが、ジャックは「バカな質問はよせ。さっさと店を閉めて帰れ。頭が変だ」と、先程まで異常なまでに怒り狂っていた張本人の言葉とは思えない捨て台詞を残し、店を後にする。恐怖におののきながらもフルメタルジャケット弾を渡すまいと踏ん張るアルと、今にも何かをしでかしそうな危険な雰囲気を漂わせたジャックのやりとりに、ハラハラドキドキが止まらない手に汗握る本編映像に仕上がっている。
今回トリアー監督の映画に初めて出演したマット・ディロンは、監督について「彼は技術的にとても長けているけれど、彼が重要視するのはテクニカルなことではなく、エモーションだ。いろいろな恐怖症を持っているのに、とても大胆で勇気のある監督でもある。彼は、観客がストーリーについてくることを知っているんだ!」と、本映像のように感情を爆発させるエモーショナル全開のシーンも大切に撮影していることを明かしている。
映画『ハウス・ジャック・ビルト』は全国公開中
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