映画『長いお別れ』の大好評スタートを記念し、東家の次女・芙美を演じた蒼井優の同級生であり恋人の磐田道彦役を演じた中村倫也と監督の中野量太が登壇した公開記念舞台挨拶が実施された。
満席の場内に2人が登場すると大きな拍手が。中野監督が「ほぼ女性のお客様ですね、こんな中での舞台あいさつは初めてです。(笑)今日はご来場くださりありがとうございます。」と挨拶。中村は「僕自身、若い世代の方々に観ていただきたい映画だと思っていました。今日はたくさんの方にお越しいただき嬉しいです。」と語りつつ「楽しく、愛おしい気持ちになれる作品ですよね、僕もうるっとしながら、時にケラケラ笑いながら観た映画です。認知症がテーマにはなっていますが楽しんでほしいです。」と映画を観た感想を明かし舞台挨拶がスタート。
実は、本作の撮影以前に中野監督と中村はとあるパーティーで出会っていたとかで、当時を振り返り「あの時は中村さんだと気づいていなかったんですが、パーティーの中で一人膝を抱えて座っていて。(笑)その直後に、いろいろな作品に出演されているのを見かけるようになって、、、あの時のって!思い出したんです。」と出会いのエピソードを明かした中野監督の言葉に対し、「僕、パーティーとかに馴染めなくて、、あの頃はとがってました。(笑)」と中村。すかさず「じゃあなんでパーティーにきたの?」とツッコミを入れるなど、2人の仲睦まじい様子に場内には笑いが。
和やかなムードの中、映画の脚本を読んだ時の印象を聞かれた中村。「小学生の頃、ひいおばあちゃんが介護が必要で。小さいながらにお見舞いにいったり、僕のことも分かってはくれていないんだけど、一緒に遊んだりという愛おしい記憶を思い出しました。だから、僕自身、完成を楽しみにしていた作品なんです。道彦も、いい人なんだけど、どこか頼りないというか、、あぁいるな、とみんなに感じてもらえるキャラクターにできるといいなと思っていました。」と自身が演じた役柄に込めた想いや幼い頃の思い出を告白。
そんな道彦の恋人役でもある蒼井が実生活でも結婚されたことが話題に上がると「おめでたいですね。僕もグリーンカレーを作ってくれる人がいるといいな。どこかにいい人いないかな。(笑)」と劇中で蒼井演じる芙美が作る手料理を例にあげながら、冗談混じりでコメント。「真面目な父親と、天然な母親の両親を見て育ったし、やっぱり両親のような家族を築いていきたい。」と理想の家族像についても言及すると、中野監督は「でも、僕の映画に出た人はみんな結婚するんだよ。宮沢さんに竹内さんに蒼井さん!」と自身のキューピッドパワー?をアピールし、場内を沸かせた。
最後に「この映画は色んな世代の人に観ていただきたい作品。この映画をきっかけに、普段話さないことを家族と話してみたり、今までにない一歩を踏み出せる映画になっていると思います。詳しくはネタバレになっちゃうから言えないけど、僕が劇中で「付き合って1年半記念」と話しているシーンは特に気に入っているシーンなので、ぜひ注目してください!」とアピールした中村。
一方で、中野監督は「親・子・孫の3世代を描いた映画だけど、特に若い世代の人々にこそ観てほしいと思っていました。今日はまさに、そんな人達がたくさん来てくれて嬉しいです。今日は僕ら二人にとっても良い日になりましたね。」と2人でマイクを掲げて中村と乾杯。作品に込めた想いを語りつつ、終始和やかなムードでトークイベントは幕を閉じた。
映画『長いお別れ』は全国公開中
(C)2019『長いお別れ』製作委員会