『哀愁しんでれら』土屋太鳳×田中圭、本番での爆発力「いいシーンが撮れるという確信があった」

映画『哀愁しんでれら』完成報告会が19日、都内・イイノホールにて行われ、土屋太鳳、田中圭、COCO、石橋凌、渡部亮平監督が登壇した。

TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016 グランプリ受賞作品。一晩で怒涛の不幸にあい全てを失ってしまう主人公・小春。8歳の娘を男手ひとつで育てる開業医と出会い惹かれ、夫と娘と共に幸せな家庭を築いていこうと決意し新婚生活を始めるのだが、ある日、前代未聞の凶悪事件を起こしてしまう。

主人公・小春役の土屋太鳳をはじめ、8歳の娘を男手ひとつで育てる開業医・泉澤大悟役に田中圭、共演に山田杏奈、石橋凌、安藤輪子、金澤美穂、中村靖日、COCO、正名僕蔵、銀粉蝶らが名を連ねる。監督は日本テレビ系列ドラマ「時をかける少女」『3月のライオン』『ビブリア古書堂の事件手帖』などの脚本を務めた渡部亮平が務める。

「禁断の”裏”おとぎ話サスペンス」とも評される本作にちなみ、主演の土屋がプリンセスさながらの真っ赤なドレス姿で登壇。シンデレラストーリーに憧れるも、悲劇的運命をたどる主人公・小春役の土屋は、小春の王子的夫・大悟役の田中について「圭さんは寒い撮影の時に温かい飲み物を持ってきてくれました。それをストーブの上に乗せながら、一緒に飲む。そういう心遣いも素敵でした」と紳士的な一面に感激。

田中はそんな土屋について「カメラが回っている時と回っていない時のギャップがスゴイ。メリハリもスゴイ」とモノマネを交えながら褒めると、当の土屋は「(モノマネが)上手いです!」と満面の笑みで、田中からは「(土屋は)大体フワフワと宙に浮いている感じ」と普段の柔らかい佇まいを明かされていた。

また土屋は、田中との共演シーンについて「私の手を握って“うん、うん”と優しく話を聞いてくださったのを覚えています。本番での爆発力もあって、いいシーンが撮れるという確信を持ちながら付いていきました」と振り返ると、照れ隠しなのか田中は「そうだったんですね!」とニヤリ。渡部監督は「本番直前まで二人ともフワフワしているけれど、本番での集中力はさすがです」と二人のプロフェッショナルぶりに太鼓判を押していた。

大悟の愛娘・ヒカリ役のCOCOは、本作が演技初挑戦。「初めてのシーンは緊張したけれど、皆さんのサポートのお陰で次のシーンからは楽しく演じることができました」とすらすらと感想を述べると、土屋は「凄いね、こっちん!」と母親の表情で愛娘の成長に感動。撮影時、土屋のことを「たおちん」と呼んでいたというCOCOから「家族三人で似顔絵を描き合ったのが楽しかった。一番絵が上手だったのは太鳳さんです」と褒められた土屋は「苦しいことも沢山あったはずだけれど、この難しい作品が成り立っているのはCOCOのお芝居があってこそ!」と大型新人誕生を予告していた。

一方の田中は「撮影の途中で演技初挑戦ということを聞いてビックリした」そうで、COCOが有名インスタグラマーであることも途中で知り、渡部監督からは「インスタを見ながら田中さんは『COCOすげえ!カッコいい!』と言っていた」と暴露されていた。

小春の父親・正秋役の石橋は本作について「病んでいる日本をそのまま描いている」と分析し「普遍的なオヤジ像がこの作品での僕の立ち位置。昭和の家庭にあった雰囲気や親子の関係を意識しました」と役作りを明かした。

とある保護者が学校で起こした事件にインスパイアされたという渡部監督。「ニュースで知ったときはバカバカしい事件だと思ったけれど、その奇行に至るまでには大きな家族愛があったのではないかと考えた」といい「理想や願望を持っていると、それに対するプレッシャーや苦しみが付きまとう。それを描いているので、誰が見ても自分の話ではないかと思える作品になった」と胸を張った。

主演の土屋も「小春も大悟もヒカリもちょっと個性的な登場人物ではあるけれど、誰しもの心の中にいるかもしれないと思わせるストーリー。人を愛するとは?幸せとは何か?そんなことを改めて考えるきっかけになる作品です」とアピールしていた。

映画『哀愁しんでれら』は2月5日(金)より全国公開

(C)2021「哀愁しんでれら」製作委員会

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