映画『ミュージアム』初日舞台挨拶が12日、都内・新宿ピカデリーにて行われた。この日、主演の小栗旬をはじめ、妻夫木聡、尾野真千子、野村周平、大友啓史監督が登壇した。
巴亮介の同名コミックを『るろうに剣心』3部作の大友啓史監督が実写映画化した本作は、雨の日に起きる連続猟奇殺人事件の犯人、カエルのマスクを被った通称・カエル男と、沢村久志刑事との壮絶な駆け引きを描くスリラー・サスペンス。沢村久志を演じる主演の小栗をはじめ、沢村久志刑事の妻・沢村遥役に尾野真千子、沢村刑事を慕う新米刑事・西野純一役に野村周平ほか、丸山智己、伊武雅刀、田畑智子、市川実日子、沢村の父役を大森南朋が共演。さらに、小栗扮する沢村を追い詰める猟奇殺人鬼・カエル男を妻夫木聡が怪演する。
兼ねてから「チャレンジした作品」と話していた小栗。公開初日を迎えて「何事もなく初日を迎えられてよかったです。今までやってきた中でもかなりチャレンジさせてもらったキャラクターなので、楽しんでいただけたら嬉しい」と笑顔。大友監督は「過激な部分はありますが、基本的には家族のドラマ。カエル男が荒療治ですが、家族の絆を取り戻していくんです。ハラハラドキドキ、その先の普遍的なドラマが皆さんに届くように作りました」とコメントした。
司会者から印象に残っているシーンを聞かれた妻夫木は「僕の(カエル男の)家で逃げ回ったり追いかけたりするシーン。セットがよくできていて、そこを逃げ回ったのが印象深いですね。マスクを被っていると前が全然見えないんです。(廊下が)まだまだ続いてると思ってダッシュしてたら、カメラに突っ込んで、すっごいお尻を強打したんです!」と述懐。
続けて「(体をよじらせながら)声が出ないほど『ウッ、ンッ』っていう状態になっていて、そしたらみんなが笑ってて(笑)この人たちなんかの刑にしてやろうかなと思った」と笑いを取っていた。イベントなどでマスクを被った経験のある小栗も「あれ本当に見えないし、息が苦しいですね。(壇上にいるカエル男を指し)絶対いま苦しい状況にいる」と共感していた。
一方で、「吊られたりしましたけど、新鮮で僕は楽しかったですね!」と話し始めた野村は、「文句なんて一切出てこない。監督には感謝しかない。みんな『刑にしてやろう』とか言っているけど、そんなこと到底言えない」といい子ぶり、お茶目な一面をのぞかせていた。
イベントでは、カエル男があらゆる“私刑”を執行する内容にちなんで、観客にキャスト陣が“私刑”を執行するコーナーが。「キャストと握手できるの刑」を執行されることになった女性の観客が、野村に「誰のファンなんですか?」と聞かれると、緊張しつつも「お、小栗…野村周平さん」と告白。その回答に会場が笑いに包まれる中、小栗は「ちょっと気遣ってくれたんだね。逆に傷ついたよ!おめでとう!」と笑顔で返していた。また、「カエルまみれになるの刑」では、選ばれた観客へカエル男のマスクを含むグッズのプレゼントが。妻夫木は「いいなぁ、俺カエル男やったのにもらってないなぁ」と羨ましそうな表情をのぞかせていた。
最後に小栗は「渾身の一作が出来上がったと思っています。多くの方に作品を観ていただきたいですし、愛していただける作品になったら」と語り、イベントを締めくくった。
映画『ミュージアム』は全国公開中
【CREDIT】
原作:巴亮介『ミュージアム』(講談社「ヤングマガジン」刊)
監督:大友啓史
出演:小栗旬、尾野真千子、野村周平、丸山智己、伊武雅刀、田畑智子、市川実日子、大森南朋 他
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://www.museum-movie.jp
© 巴亮介/講談社 © 2016映画『ミュージアム』製作委員会