1970年代一世を風靡した永井豪原作の巨大ロボットアニメを映画化した『劇場版マジンガーZ』(仮題)の特別イベントが14日(※現地時間)にアヌシー国際アニメーション映画祭にて行われ、原作者の永井豪が同映画祭に初参加。イベントにて最新映像が解禁され、あわせて新ビジュアルが到着した。
1972年に漫画家・永井豪によって「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載された「マジンガーZ」。本作では、世界征服を目論むDr.ヘル率いる“機械獣”とスーパーロボット・マジンガーZを操る兜甲児を中心とした人間たちとの壮絶な戦いを描く、テレビシリーズの世界を起点とした新たな物語が展開される。主人公・兜甲児の声を森久保祥太郎が、ヒロイン・弓さやかを茅野愛衣がそれぞれ演じる。監督は『ONE PIECE エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜』の志水淳児が務める。
世界最速で最新映像となる<アヌシー特報>では、マジンガーZのパイロット・兜甲児らしき後ろ姿が垣間見え、ホバーパイルダー(操縦席)がマジンガーZの上空へと飛び立つシーンと共に、重厚感とスケール感たっぷりにアップデートされた、隆々たる巨大ロボット・マジンガーZが立ち上がる姿が明らかに。
さらに、マジンガーZの宿敵として、当時を知るファンには見覚えのある機械獣との圧巻のバトルシーン、マジンガーZが必殺武器・光子力ビームを放つ場面も映し出され、まさに、「マジンガーZ」超復活の様子がたっぷり詰まったファン垂涎の最新映像に仕上がっている。
映像について、永井は「技術が素晴らしいです。3Dと2Dが一緒になってうまく機能するのか心配でしたが、実際みてみるとなんの違和感もなくキャラとロボが一緒になっている。そこが一番感動しました。昔のファンの人たちもすごく喜んでみてもらえると思いました」とコメント。
また、特別イベントが行われた会場に、『パシフィック・リム』監督のギレルモ・デル・トロがサプライズで登場したことでも話題になったが、イベント前には、かねてより大の永井豪ファンを公言していたギレルモと永井が初対面を果たした。
永井豪とギレルモ・デル・トロの対談の模様
大の永井ファンのギレルモは、以前より永井に会うことを熱望していたもののタイミングが合わず、フランス・アヌシーの地でついに念願かなっての初対面。会った瞬間から大きな抱擁で永井を大歓迎したギレルモ。感動のあまり涙ぐみながら「ずっとお会いしたかった。子供の頃にクリスマスプレゼントで(マジンガーの)おもちゃをもらって遊んでいた。本当に光栄です。感謝の気持ちで一杯です。永井さんの作品にとても影響を受けています」と喜びをあらわに。
そして、アヌシー映画祭で初解禁となった本編の一部を編集した映像を見たギレルモは、「ロボットのディテールが素晴らしい!」と絶賛しながら終始笑顔で鑑賞。「永井先生の作品は僕や僕の世代の人たちに大きな影響を与えている。僕の人生を変えたんだ。子供の頃、友達みんなとアニメを見ながら、永井先生の名前を見て、『この人は一体誰なんだ?!』と騒いでいたんだ」と子供時代を振り返り、「永井先生は、マシーンアニメ界のモーツァルトだ」と大絶賛。「僕の作品も大きな影響を受けている。『パシフィック・リム』の中ではエルボーパンチも登場したんだよ!」と嬉しそうに語った。そして、「映画の完成が待ちきれない。僕、日本に観にいくよ!一緒にカラオケに行って、主題歌を歌おう!」と映画の完成に期待を寄せていた。
対談の最後には、「マジンガーZ!」と叫びながら再び永井を大きく強く抱擁。終わりに先生のサインをほしがったギレルモは、「僕は誰にもサインをねだったことはないんだ」と恥ずかしそうに告白していた。
『劇場版マジンガーZ』(仮題)の公開日は未定
(C)永井豪/ダイナミック企画・MZ