作家・柚木麻子の同名小説を岡田将生×木村文乃のW主演で実写映画化する『伊藤くん A to E』が2018年初春に全国公開される。この度、新たに佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭らの出演が発表された。木村が単独主演を務めるドラマの放送も決定し、山田裕貴が出演することも明らかとなった。
本作は、容姿端麗だが自意識過剰で無神経すぎる【痛男(いたお)】こと伊藤誠二郎と、彼に人生を振り回される【毒女(どくじょ)】と呼ばれる5人の女たちの姿を描いた恋愛ミステリー。とにかくモテるが、行き過ぎた自己愛から関わる人すべてを不幸にする痛男・伊藤誠二郎を岡田将生が、痛男に振り回される5人目の女であり、他人の不幸を利用してまで返り咲こうとする崖っぷちの毒女・矢崎莉桜を木村文乃がそれぞれ演じる。監督を『ストロボ・エッジ』『さよなら歌舞伎町』の廣木隆一が務める。
新たに出演が発表されたキャスト陣が演じるのは、「ぞんざいに扱われる女」島原智美役に佐々木希、「自分の殻に閉じこもる女」野瀬修子役に志田未来、「愛されたい女」相田聡子役に池田エライザ、「高学歴の鉄壁女」で池田扮する相田聡子の親友・神保実希を夏帆がそれぞれ演じる。
また、落ち目の脚本家・「毒女」矢崎莉桜(木村文乃)のかつてのパートナーで、【A~D】4人の恋愛相談をネタにしたドラマ企画をけしかけるプロデューサー・田村伸也役に田中圭、木村扮する莉桜の大学の後輩で売れっ子若手脚本家・クズケンこと久住健太郎を中村倫也が演じる。
TBSドラマイズム枠にて8月15日(火)より、MBSにて8月20日(日)より全8話で放送されるドラマ版は、【A~D】4人の女性たちが語る“伊藤くん”との恋愛相談を2話毎に描いていく。山田裕貴は、木村扮する莉桜がかつて脚本を手がけた伝説の大人気ドラマ「東京ドールハウス」に出演する主演俳優・沖田役として出演する。
木村文乃 コメント
私が演じる矢崎莉桜は、人を傷つけているようで、自分で傷ついている。去るものを追わないけれど、来るものも拒まず。不思議な立ち位置の人だと思います。自分でも知らなかった女の部分に気づかされる作品でもあるので、それを受け入れて、「傷ついてなんぼです!」という気持ちで挑んでいます。
第三者の目になって、伊藤くんと彼女たちを見ていると、結局、伊藤くんがいてくれるおかげで、自分と向き合ったり、痛みに気づいたり、人生のスパイスになっていたりするので、伊藤くんみたいな人も必要なのだと解釈しています。
この作品は、いい意味でも悪い意味でも、最低な人たちが集まったお話です。反面教師にするのに、すごくいい教本だと思っています。結構シュールに笑えたりしますし、独特の世界観にはまれると思いますので、楽しみにして頂けると嬉しいです。
佐々木希 コメント
私の演じる「Aの女・智美」は、伊藤くんに好かれたくて一生懸命なのですが、雑に扱われてしまう、かわいそうなキャラクターです。ドラマの中で、2人の関係の進展を期待していたのに伊藤くんに雑に扱われるシーンがあるのですが、そのシーンを演じていたときは、智美として、悲しくて悲しくて涙が止まりませんでした。
ドラマは【A~E】の女性目線で描かれていますが、映画は「伊藤くん」目線のお話になります!友達同士で観て、盛り上がって頂けると嬉しいです。
志田未来 コメント
最初に台本を読んだ時に、【A~E】までの女性のキャラクターがすごく魅力的に描かれていて、面白いなと思いました。ちょっと女性たちに対してイラッとするところもあるのですが、お話が進むうちに、笑いもあって、最後にはホロっとするところもあります。
私が演じる修子は、伊藤くんよりもダメな女なんじゃないかって思うくらいのキャラクターです(笑)。自分に似ている部分もあって共感するところも多く、修子を通じて、ここが私のいけないところなのだなって気づかされる楽しい撮影でした。このいろいろなタイプの女性たちは、きっと自分の周りに「あ、こんな女性いるな」って思って頂ける作品だと思います。温かい目で楽しんで観てもらえると嬉しいです。
池田エライザ コメント
この作品には、共感したら負けのような気がする“女の子のあるある”がすごく散りばめられています。
私が演じる聡子は、ちゃんと愛情というものを知っているのに、どうしても正解に辿り着けない女の子です。本当は友達のことが大好きなのに、女性らしい嫉妬心を持っているのに、それがどこに向いているものなのかが、よく分からなくなっています。ひょっとしたら観ている方に憎まれるかもしれない、自分の過去の何かにリンクする一瞬があるかもしれない、そんなキャラクターです。聡子が苦悩しながら、ちょっとでも成長していく様を見守っていただければと思います。エンターテイメントとして楽しく、面白いと思って頂ける部分と、気持ちがグチャグチャになっていく部分があるので、それを丁寧に演じていければいいなと思いました。楽しんで頂けると幸いです。
夏帆 コメント
廣木監督とは今までお仕事をしたことがなかったのですが、ずっとご一緒したいと思っていたので、今回お話を頂けてとても嬉しかったです。この作品で、【A~E】の女の子たちが持っているものが、私自身にも少しずつあるような気がして、それぞれのキャラクターに共感できました。女の子が変わるといろんな面の伊藤くんが出てきて、彼自身も変わってくるのが、すごく面白いと思いました。とても弱くてダメな人ですが、その彼の弱さが、いろんな女性を引き付ける魅力なのかなと思います。ぜひ女性たちが一生懸命恋愛している様をご覧頂きたいです。今までにない恋愛ドラマになっていると思いますので楽しんで頂けるのではないかと思います。
田中圭 コメント
作品ではキャラクターそれぞれのダメなところにスポットが当たっていますが、そこから、魅力的で愛しいところが伝わるんだろうなと思っています。僕の演じる田村は、良い人なのか嫌な人なのか、頭が良いのかアホなのか分かりません。人として温かい気もするし、冷たい気もして。きっと見る人によって田村の印象が変わると思うので、そんな田村の役を演じることができ僕はとても楽しかったです。また、莉桜とどんな過去があったのか気になるところです。素敵なキャストの皆様と、廣木監督はじめとするスタッフの皆様がつくる世界観がとても楽しみで、そこに参加できたことを嬉しく思っております。皆様にも是非楽しんで頂きたいです。
中村倫也 コメント
原作を読んだ時、「こんな女子いるな」と思うけれど、女性自身がなかなか気づかないところを、いろんなバリエーションで切り取って描いていて、とても刺激的に感じました。それをドラマと映画で「伊藤くん」というキャラクターをいろんな人物が演じ、木村文乃さん演じる、莉桜の頭の中で描く…おもしろいプロジェクトだなと思います。ドラマ(莉桜目線)と映画は真逆を覗き見ることになると思うので、同じ作品ですが、全く違う印象になるのかなと楽しみにしています。
この作品はいろんな痛い人たちが出てきます。そのキャラクターに向けて指を向けて笑うもよし、一緒に痛みを分かち合うもよし、いろんな楽しみ方ができる作品となっています。テレビ、映画館それぞれで楽しんでください!
山田裕貴 コメント
ドラマオリジナルキャラクターの沖田という人気若手俳優の役をいただいたのですが、自分は若手人気俳優なのかと自らを見直しつつ(笑)、廣木監督や春名プロデューサーとまたお仕事が出来たことが素直に嬉しかったです。
また、莉桜の妄想の中で、僕が「伊藤くん」を演じるのですが、撮影中は、自然に女性を振り回しているってどんなことなんだろうなって考えてみたりしました。観てくださった方に「男って馬鹿だな」って思って頂けるようなクズっぷりが出ればいいなと思いながら演じました。この作品はいろんな人の恋愛感、男とは、女とは、ということを面白い角度で客観的に切り取っています。「伊藤くん」を追いかけながら、いろんな女性を観て楽しんでください。
映画『伊藤くん A to E』は2018年初春全国ロードショー
【CREDIT】
監督:廣木隆一
原作:柚木麻子「伊藤くん A to E」(幻冬舎文庫)
出演:岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭
配給:ショウゲート
公式サイト:http://www.ito-kun.jp/
(C)「伊藤くん A to E」製作委員会