全国公開中の映画『ナチュラルウーマン』が、第90回アカデミー賞にて外国語映画賞を受賞。監督のセバスティアン・レリオから喜びのコメントが到着した。
外国語映画賞の受賞はチリ映画界初の快挙。同部門には『ラブレス』『ザ・スクエア 思いやりの聖域』『心と体と』『ジ・インサルト(英題)』などの有力候補がノミネートされていた。
授賞式でセバスティアン・レリオ監督は「本当にありがとうございます。素晴らしい贈り物です。アカデミーの皆さんありがとうございます。友人たちにも感謝したいと思います。プロデューサーのパブロ・ララインにも。キャストにも感謝します。特に素晴らしい俳優フランシスコ・レジェスとインスピレーションを与えてくれたダニエラ・ヴェガに。この映画は多くの友人たちの力でできたものです。彼らと賞を分かち合いたいと思います。そして永遠に愛している妻とも」と喜びを語った。
“自分らしさ”を守るべく奮闘するトランスジェンダーの女性を描く本作。チリ、サンティアゴでウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人の突然の死によって思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。どれほど揺るぎない絆を結んでいても法で守られていないパートナーシップの社会的脆さや、ジェンダー・アイデンティティを拒絶する人々の心理を描き、マイノリティと呼ばれる人々への不寛容な空気に一石を投じる作品だ。
映画『ナチュラルウーマン』はシネスイッチ銀座ほか全国公開中
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