ディーン・フジオカ、『海を駆ける』価値観を表現した言葉が「何度も“Echo”しています」

映画『海を駆ける』公開御礼舞台挨拶が6日、都内・テアトル新宿にて行われ、ディーン・フジオカと深田晃司監督が登壇した。

海を駆ける

本作がファンタジーであることから、「みなさん現実に戻ってきてください!(笑)今回、リピーターの人が多いと聞いて、この 2018 年に映画館で何度も観る作品の一つになれて、とても光栄に思います」と挨拶したディーン。

本作のオファーを受けた時に感じたことを聞かれると、「バンダ・アチェという映画の機材や映画館さえないような場所で映画を撮影するという行為が狂気の沙汰としか思えなかったです(笑)しかし、自分の知らないインドネシアの未体験ゾーンに入っていくということにドキドキワクワクしました。実際、インフラが整っていない場所での撮影は大変でした。しかし、不便なりの過ごし方を見つけたり、また現地のスタッフと一つのゴールに向かって頑張ることや、インドネシアの魅力を再発見できて楽しかったです」と明かした。

撮影で一番苦労したことは、「ラウが最後に海を走るシーンではCGを使用せず、海に40mの桟橋をつくることになったのですが、撮影の時間も限られていたので当日の朝に完成したのを見て安心しました。本当に撮影できるのかドキドキしました」と深田監督。ディーンも、このシーンについて「ラウとしては気持ちよかったです。なかなかインド洋を駆け抜ける体験はできないですから。不思議な体験でした」と振り返った。

海を駆ける

ディーンを起用した理由について、深田監督は「ラウは人を超越した美しさを持つ役で、演じられそうな人が見つからず、なかなかキャストが決まりませんでした。そのとき何人かに勧められてディーンさんのお顔をネット検索して見たときに、もうディーンさんしかいない、と思いました」とコメント。

ディーンは「ありがとうございます(笑)」と笑みをこぼし、「(監督がこだわるラウの見た目について)監督の求めるラウ像に日々近づけていくようにしました。セリフが少ないため、たたずまいや表情を意識したり、肌は、健康的に見せるために日向ぼっこをして肌が白くなり過ぎないようにしました。体形も、筋肉がつきすぎても細すぎてもいけないので、程よいバランスを保つために泳ぎました」と役作りを振り返った。

本作をどのように捉えるか聞かれると、ディーン「監督が脚本の最初に書いていた“宇宙には満足だが、世界には不満足だ”という言葉が映画の価値観を表現していると思います。何度もその言葉が頭の中で(自身の楽曲とかけて)“Echo”しています」と言うと、会場からは笑いと拍手が。

最後にディーンは「日常生活では、映画に限らず(何かをしても)一回で終わってしまうことが多いのですが、何度も体験したいと思えるような、価値観として残るような作品になってほしいです」と語り、イベントを締めくくった。

映画『海を駆ける』は全国公開中

(C)2018 “The Man from the Sea” FILM PARTNERS

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で


作品情報

海を駆ける

海を駆ける

3.7
2018年5月26日 公開
出演
ディーン・フジオカ/太賀/阿部純子/アディパティ・ドルケン/セカール・サリ/鶴田真由 ほか
監督
深田晃司