映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
ヘンリー・カヴィル インタビュー
大人気スパイアクション映画『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』で、トム・クルーズ扮するイーサン・ハントのライバルとなる CIA の敏腕エージェント:ウォーカーを演じるヘンリー・カヴィル。危険なアクションに挑んだ今作は彼にとってどのような経験になったのか、プロモーションで来日した際に映画ランドNEWSのインタビューに応えてくれた。
──CGを使った大作映画は多くありますが、今作ではトム・クルーズさんを筆頭に、ハードなアクションにスタント無しで実際に挑戦しています。そういった意味でもヘンリー・カヴィルさんの役者人生において今作は大きな経験になったのではないですか?
ヘンリー・カヴィル(以下、ヘンリー):僕の映画デビュー作が2002年の『モンテ・クリスト伯』という時代もので、CGは一切使わずに撮影したんです。マルタ島でロケ撮影をして、アクションといえば剣で戦うことぐらいでした。でも、そこからキャリアがスタートしているので、僕にとっては逆にCG を使わない今作のような手法の方が自然に感じるんです。『マン・オブ・スティール』など僕がスーパーマンを演じているシリーズでは、グリーンスクリーンをバックに撮影することも経験しましたし、あとからCGで色んな要素を付け加えたりしてより面白くなる映画もたくさんありますけど、役者としてはどちらかと言えば今作のような実際にアクションに挑戦できる映画が好きです。
──氷河の上空を開け放したヘリに乗ったり、ノルウェーの崖にぶらさがったりレストルームでのファイトシーンなど、ここまで体当たりのアクションは初めてだったと思いますが、“これはヤバいな”と命の危険を一番感じたのはどのシーンでしたか?
ヘンリー:今作の撮影では何度も“これはヤバいかも!?”と思うことはありました(笑)。特にノルウェーで撮った崖のシーンは危険度MAXだったので、すごく怖かったです。とはいえ、撮影中はクルーも監督もキャストも全員で力を合わせて最高の映画を作ろうと100%集中している状態なので、“これは死んでしまうかも…”なんてことは現場ではあまり考えないようにしていました(笑)。
──トムさんと共演したことで学んだことは何かありますか?
ヘンリー:僕は非常に厳しい家庭で育ったので、集合時間の5分前には現場に行くとか、真摯に仕事に取り組む姿勢というのは自然と身に付いていました。でも、トムと共演したことで、より人として大事なことを学べましたし、映画作りのプロセスについても色んなことを教えていただきました。今作の現場は世界最高峰の映画学校に通っているような体験で、トムに何を聞いても全部答えてくれるんです。だから空き時間があれば色んな質問をしていました。彼がなぜ“いつまでも世界一の映画スターでいられるのか”というと、異常なほどの“向上心の持ち主”だからだと僕は思います。もうこれ以上ベストなカットはないと思っても、彼はさらに高みを目指してトライする。何故なら多くのファンや観客を少しでも楽しませたいから。そういう姿を側で見ていて、見習わなければいけないなと思いましたし、また今作のような作品に出演するチャンスが巡ってきたときに備えて、スカイダイビングやヘリの操縦免許を取っておこうと思うようになりました。実は今作に出演する際に大型バイクの免許を取得したんですよ。
──今後、もしかしたらジェームズ・ボンドを演じる機会もあるかもしれないですしね。
ヘンリー:そうですね(笑)。それはもちろんやりたいですけど…チャンスをいただければ(笑)。
──では最後に、俳優業の楽しさを感じるのはどんな時ですか?
ヘンリー:やはりロケ撮影やプロモーションで世界中を旅して廻っているときが一番楽しいです。時には素晴らしいロケ地なのに、グリーンスクリーンを張り巡らせて撮影することもあるのでガッカリするときもありますけど(笑)。撮影が終わればその土地を見て廻ったりします。そんな風に異文化に触れると楽しいなと感じますし、今回もプロモーションで日本を訪れることができて嬉しく思っています。
映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日(金)より全国公開
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取材:奥村百恵/撮影:小宮駿貴