映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
サイモン・ペッグ インタビュー
トム・クルーズが伝説的スパイ:イーサン・ハントを演じる大人気スパイアクション映画『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が8月3日(金)に公開される。2006年のシリーズ第3弾『M:i:III』で初登場し、今では同シリーズになくてはならない“愛されキャラ”となったベンジー・ダンを演じているサイモン・ペッグの来日インタビューをお届け。
──今作の撮影で一番大変だったことを教えていただけますか?
サイモン・ペッグ(以下、サイモン):イーサンほどではありませんが、ベンジーにも格闘シーンがあったので張り切ってチャレンジしたんです。それで、カットがかかった瞬間に“なんか痛いな〜”と思ったら痣ができていました(笑)。あと、ロープで首を締められる場面では、もちろん本当に首が締まったわけではなかったのですが、終わった後ロープの跡が赤く首にクッキリ残っていたことも(苦笑)。でも、そういうアクションシーンにチャレンジするのは好きですし、芝居とはいえリアルに痛みを感じれば感じるほど“オレは十分頑張った!”と思えるんです(笑)。
それから、ネタバレできないので誰とは言いませんが、とあるクライマックスのシーンではベンジーに殴り掛かってくる人がいて、それをベンジーがブロックするんですけど、僕の体が“岩”でできているせいか、その人がものすごく手を痛がって病院へ行くなんてことも(笑)。このシリーズはみんな“体を張って良い作品を作ろう”と取り組んでいるので、大変じゃないと言えば嘘になりますけど、その分、完成したものを観ると“すごい映画になった”と思えるのがいいんですよね。
──アクションにチャレンジするのはお好きとのことですが、いつかトム・クルーズのように、ド派手なアクションにスタント無しで挑戦してみたいお気持ちはありますか?
サイモン:もちろんスタントなしの誰もが驚くようなアクションシーン満載のこのシリーズにレギュラー出演できるのは光栄なことですけど、僕の仕事はベンジーというキャラクターを忠実に演じること。彼が能力を発揮できるのはなんと言っても“技術力”ですよね。だからイーサンの持つ能力とは違うし、彼には彼のやらなければいけない仕事がたくさんあります。ただ、今後どういう展開になっていくかわからないですし、冒険心もあるので、トムと監督には“いつかベンジーを中心に作ってもらえないかな?”というリクエストをしているんですよ(笑)。
──そんなベンジーは、2006年のシリーズ第3弾『M:i:III』から登場していて、当初から比べると活躍が増していて、イーサンにとってもとても頼もしい存在になりました。サイモンさんはそんなベンジーの変化をどう感じていますか?
サイモン:ベンジーは当初IMFの研究室のシステム・アナリストでしたけど、諜報部員になりたい気持ちから厳しい訓練を積んで『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』や『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』で様々なミッションを経験しました。そのおかげで技量や能力をつけていきましたし、進化と変化を遂げてきたとも言えます。人間として成長もしていますし、イーサンや仲間を助けるために勇敢にもなりました。きっとこのシリーズを好きで観続けてくださっている方の中にもベンジーを応援しているファンはたくさんいるんじゃないかなと思います。そんな風に彼の成長をスクリーンを通してお見せできるのはとても面白いですし、僕自身も楽しんでいます。
──このシリーズで12年ほどトムさんとご一緒されていますが、今作の撮影で改めてトムさんの“すごさ”について感じたことがあれば教えていただけますか?
サイモン:トムに関しては今さら驚くことは何も無いですし、どんなアクションも“やらない”なんて絶対に言わないこともわかっていますから(笑)。ただ、彼がアクションシーンを撮っている姿を、生で見て驚くことは多々あります(笑)。例えば、今作だったらヘリを操縦したりぶらさがったり、パリの街をバイクで160キロ出して走ったり。それはトムだからできることで、本当にすごい俳優だといつも思います。それからトムと僕はイーサンとベンジーの関係に似ていると思います。何故なら、イーサンはベンジーにとって最も偉大なスパイで、僕にとってトムはよく知っている人ではあるけれど“スターのトム・クルーズ”なんです(笑)。
映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日(金)より全国公開
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取材:奥村百恵/撮影:小宮駿貴