映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』大ヒット記念舞台挨拶が7日、都内・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の大泉洋が登壇した。
幼少の頃から難病である筋ジストロフィーを患い、体が不自由にも関わらず病院を飛び出し、自らで大勢のボランティアを集めて風変わりな自立生活をしていた実在の人物・鹿野靖明(大泉洋)の半生を描いた本作。お正月らしく袴に羽織姿で登場した大泉に、観客席からは「かっこいい〜!」の大歓声。
今回のイベントが新年最初の仕事という大泉は、登場するなり「年末年始はしっかり休ませていただいたので、しゃべりたくてしょうがないんです。家族といても僕はおもしろいことひとつも言わないので、やっぱりワーキャーと歓声をいただくのはいいですね」と晴れ晴れとした表情を見せた。
昨年末に公開してから、すでに「新年早々号泣した」「人生観変わる映画だった」などSNSをはじめとした口コミで評判になり、大晦日には安倍晋三首相が観たことでも話題となった本作。大泉も「安倍首相がSNSにも映画を観たことをあげてくださっていて…ただその投稿に『#大泉洋大好き』とハッシュタグがあったんですよ」と驚いた様子。安倍首相以外にも、普段はあまり出演作を映画館で観てくれないという大泉の学生時代からの友人からも多く感想が届いたそうで「大泉の映画、映画館で観たという連絡がたくさんきます。しかも家族みんなで行ったという友達が多くて。子どもからお年寄りまでみんなで観られるので、そういう人が多いみたいですね」と、まさに家族みんなで観られるお正月映画ならではのエピソードを披露した。
この日は本作の更なるヒットを願って、奈良県より店頭で行う高速餅つきの実演が大人気のお店・中谷堂の方にお越しいただき、験担ぎのお餅つきをすることに。つくお餅はもちろんこの日のためだけに特別に用意したバナナ味のバナナ餅。
臼の中に入った色鮮やかな黄色いお餅を見るなり大泉は「うわあ〜強力な色をしています…何でもかんでもバナナにするのやめてもらってもいいですか!?」とバナナづくしの本作の宣伝に得意のぼやき芸で笑いをさらった。タイトルのバナナ(=877)にあやかり、中谷堂の方が87回の高速お餅つきを披露したあと、大泉自ら杵を持ち、7回お餅をつくと会場からは大きな拍手が。つきたてのバナナ餅を実食する大泉だが、食べて一言「香りといい、食感といい、これは完璧にガムですね」と味はいまいちだった様子。「普通にきな粉餅とか食べたかったなあ」とぼやく大泉でしたが、晴れ着でお餅つきという、お正月らしい縁起の良いイベントに会場は終始大盛り上がりだった。
最後に「今の時代、なかなか公開週よりさらに観客の方が見に来られる映画というのは珍しくて、まさに右肩上がりというのは嬉しいことです。それもひとえにみなさまの口コミ宣伝のおかげですし、そのおかげでより多くの方に見ていただけるということが大変ありがたいと思っています。この映画は難病を扱った映画ではありますが、いい意味で裏切る、明るく笑えるところもたくさんある映画です。そこを楽しんでいただければと思うのと同時に、筋ジストロフィーや他の病で苦しんでおられる方たちにとって少しでも、何かの助けになればいいなと思います」と大泉が本作への想いを語り、舞台挨拶は幕を閉じた。
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は全国公開中
(C)2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会