2015年10月22日(木)〜31日(土)に開催される第28回東京国際映画祭のクロージング作品が、佐藤浩市と本田翼が初共演する映画『起終点駅 ターミナル』に決定し、佐藤、本田、そして原作者の桜木紫乃から喜びのコメントが到着した。
『起終点駅 ターミナル』は、「ホテルローヤル」で第149回直木賞を受賞した北海道在住の作家・桜木紫乃が2012年に発表した短編集「起終点 ターミナル」の表題作を、『深呼吸の必要』の篠原哲雄のメガホンで映画化。釧路を舞台に“運命を変えた出会いと別れ”を描く、歳の差30歳の男女のラブストーリー。司法では罰せられない罪を抱え、ひとり寡黙に生きる55歳の弁護士・鷲田完治を佐藤浩市が演じ、彼が担当したとある事件の被告人として現れた心に傷を抱えるヒロインの敦子役を『アオハライド』の本田翼が演じる。
クロージング作品決定の報を受けて、主演の佐藤、本田のふたり、そして原作者の桜木はコメントを発表した。コメントは以下の通り。
佐藤浩市コメント
佐藤浩市です。僕は10年前の2005年、東京国際映画祭で根岸吉太郎監督『雪に願うこと』という映画で主演男優賞を頂きました。ちょっと自分で言うのも口幅ったいですけれども(笑)。不思議なことに今回も『起終点駅 ターミナル』という映画の初日に現場に入ったときに、本当に偶然なんですけれども、『雪に願うこと』の初日に現場で感じた、監督・スタッフ共に、この映画が何に向かっていくのか、というみんなの意識の高さを感じました。それと同じ匂い、空気感を今回の『起終点駅 ターミナル』で感じたんです。それが今回こういう形で東京国際映画祭のクロージング作品になったということが、僕にとっては本当に嬉しい驚きでいっぱいです。ありがとうございます。
本田翼コメント
『起終点駅 ターミナル』に出演した本田翼です。『起終点駅 ターミナル』を、第28回東京国際映画祭のラストを飾るクロージング作品に選んでいただき、本当に光栄です。この作品は、見終わった後に、少し幸せになれるようなあたたかい作品です。この秋お会いできることを楽しみにしています。
原作・桜木紫乃コメント
映画『起終点駅 ターミナル』が、東京国際映画祭クロージング作品との報告を受け、大変嬉しく、光栄に思っております。ひとつの物語が映画という新しい表現を得て、より広くみなさまに愛される作品となりましたこと、関わってくださったすべての方々に、心からお礼申し上げます。本作が、映画を愛するみなさまの、ちいさくともひとつの起点駅となりますように。そしてすべての映画が、時代を求め、時代に求められ、愛される世の中でありますように。東京国際映画祭の成功を祈っております。みなさま、ありがとうございます。
【Story】
「ホテルローヤル」で直木賞を受賞した北海道在住の作家・桜木紫乃の短編小説を原作にしたヒューマンドラマ。主人公の弁護士役を佐藤浩市、ヒロインを『アオハライド』の本田翼が演じ、『そして父になる』の尾野真千子が主人公の男の元恋人を演じる。北海道旭川の地方裁判所判事だった鷲田(佐藤浩市)は、覚せい剤事件の被告となった昔の恋人・冴子(尾野真千子)と法廷で再会し、東京に残してきた妻子がいながらも再び関係をもってしまう。しかし、その半年後、彼女は突然姿を消してしまう。それから25年後、鷲田は判事を辞め、妻子と別れ、釧路に移り住み国選弁護専門の弁護士として孤独な日々を送っていた。そんなある日、担当することになった事件の被告人・敦子(本田翼)と出会った彼は、彼女に冴子の面影を見るようになる。孤独で心に傷を抱えていた敦子も鷲田に心を許し始め……。メガホンを取るのは、『深呼吸の必要』などの篠原哲雄。
映画『起終点駅 ターミナル』は11月7日(土)より全国公開
(C)2015桜木紫乃・小学館/「起終点駅 ターミナル」製作委員会