「るろうに剣心 GLOBAL FAN SESSION(グローバルファンセッション)」イベントが24日、都内・STAR RISE TOWER -Studio Earth-にて行われ、佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、土屋太鳳、有村架純、高橋一生、江口洋介、大友啓史監督が登壇した。
日本映画の歴史を変えたエンターテイメントの頂点として君臨し続
オールキャスト集結、究極のクライマックスを迎える本シリーズ。主演の佐藤は「皆様のアツい期待のコメント、届いております。その期待に応えるに値する映画が完成しました。10年間の我々の感謝の気持ちが伝われば幸いです」と真摯にコメント。武井は、現場で佐藤扮する剣心との再会に「目の前に剣心が現れて嬉しかったですね!」とにっこり。新田も「『わー!剣心だー!』と、ファンのように嬉しかったです!」とはにかんだ。
一方で佐藤は、武井との再会に「ご結婚されてママになられて以降お会いしていなかったので、結構怖かったんです(笑)お母さんになって、違う人間になってしまっているんじゃないかと(笑)でもお会いすると、10年前がフラッシュバックするかのように、艶っぽさはありながらも武井さんの良さは変わっていなかった。非常に安心しました」と振り返った。
剣心の頬に刻まれた十字傷の謎を知る最恐の敵・雪代縁を演じる新田。剣心との息をのむアクションシーンを魅せているが、撮影に参加してみて「これほど自分の能力を活かせる、アクションを活かせる現場に携わることができて役者として非常に嬉しかったですね。監督に『ここで魅せるアクションは他のどこにも見せないでくれ!その代わり、最高のものにするから』と。僕ができることを全てやりました」と語る。新田と共演した佐藤は「現場への向き合い方が素晴らしかった。ストイックなんですが、度が違う。ドストイック。本番が始まる10秒前までずっとパンプアップしていて…腕が太かったです!偉い、非常に心強かった」と新田のストイックな姿勢を絶賛した。
シリーズを通して出演してきた青木は、「本当に完結なんですか!?いろんな想いが詰まっていて、10年間の思い出のアルバムを見ているかのような気分。この作品に出会えたことに感謝ですね!」とコメント。土屋も「私にとって『るろうに剣心』は、私を見つけてくれた恩人ですね!めちゃくちゃ幸せです」と感慨深い様子だった。
また、神谷道場での撮影について、佐藤は「道場という場所もそうですし、道場には仲間がみんないる。剣心にとって帰る特別な場所。僕も剣心と同じように、ホーム感を感じていました」と明かす。一方で土屋は、初めての神谷道場での撮影に「初めてお伺いさせていただいて、名所旧跡めぐりというか…聖地でした!温かかったです!」とコメントした。
剣心の<十字傷の謎>の鍵を握り、かつて剣心の妻であった雪代巴役に扮する有村。「監督やプロデューサーさんから『ずっと待ち望んでいたエピソード。剣心にとっても、みんなにとってもすごくすごく大切な役なんだ』と言っていただいて、プレッシャーといえばそうなんですが、私はその言葉があったからこそ『作品に寄り添いたい』『皆さんに寄り添いたい』と強く思い参加させていただきました。健さんからも『剣心の役作りは巴から始まってる』と言ってくださって、その言葉が心に残っています」と話す。
佐藤は「バラすな(笑)」と照れ笑いを浮かべつつ、「パート1から巴を想って役に臨むのは当たり前のこと。事あるごとに、大切なシーンの前には巴との日々を思い出して本番に望んでいたので、パート1から常に僕の中に巴というキャラクターは存在していた。今回の『The Beginning』を観ていただけるのは非常に嬉しいことです。一本の映画としてお届けできることに感謝しています」と感慨深く語った。
「有村さん扮する巴に会った時、すごく懐かしい気持ちになりました。不思議だなと思います。ここまで自分が役と一体化したのは初めてですし、これから先もそういう役に出会うことはないだろうなと思えるくらい」とも明かしていた。
高橋は、本シリーズの参加に「大友さんとも健さんとも以前ご一緒させていただいたこともあって、また声をかけていただいたことを嬉しく思います。大友さんの現場は非常に心地がいいので、その中でお芝居出来たことを幸福に感じています」とコメント。佐藤は「出演シーンが限られた中で、説得力を持たせるのは難しいんです。それを芝居で匂わせないといけない。到底、僕にはできないだろうなと。一生さんはもう数秒で全てわからせてくれる」と称賛した。
江口は、本シリーズを振り返ってみて「漫画原作ではありますが、幕末の時代に剣を持った主人公がいる。なにか日本の映画史に脈々と流れている時代劇のDNAを掴んでいるような作品。『The Beginning』でエピソード0に戻り、すべてが一周したような、大友さんのマジックのよう。ある種、日本の武士道・日本映画にあるDNAのかけらが秘められていると思います」と語った。
『るろうに剣心』との10年間について、佐藤は「22歳の頃にこの役、この作品に出会わなかったら今の僕は存在していない。間違いなく代表作。それが今回が最後ということで、一つ肩の荷が下りて寂しい気持ちもありますが、剣心を下ろしたこの先の自分の仕事は全然違うものじゃないといけないなと思っています。この役以上に、この作品以上のものをこれから作っていかないといけない。一種のライバルのように捉えています。出会えて光栄です」とコメントを残した。
イベントでは、『るろうに剣心』シリーズのロケ地で縁のある熊本県と中継をつなぎ、熊本県復興祈願花火が打ち上げられる模様が。佐藤が「親友」と慕うくまモンは、剣心さながらに殺陣を披露。そのお茶目っぷりにキャスト陣は笑顔をこぼした。“十字傷”の形を模した花火も打ち上げられ、佐藤は「“十字傷”でしたね!びっくりしました!くまモーン、“十字傷”成功したねー!」と茶目っ気たっぷりにコメントした。
イベントではさらに、国内外のファンから佐藤らへ向けたダイジェストコメント動画が放映された。佐藤は「子供に真似されるのは一つの憧れ。僕も子供の頃にアニメの剣心の真似をして傘で遊んでいた。自分を見て、まさか真似してくれるなんて。すごく幸せですね」とハニカミ。武井も「グッときちゃいますね。公開延期になったことがありつつも、待っててくださる方が大勢いらっしゃることに大変嬉しく思いました!」と喜びをあらわにした。
また、オンラインでつながっているファンからの質問に答える一幕も。フィリピンのファンから「『るろうに剣心』に出会ってから、何か変化はありましたか?」との質問が。佐藤は「まるっきり変わったと思います。当時22歳で、これだけ大きな作品で主演をやるというのは、僕にとってのギャンブルのようでした。チャンスを与えてくれた作品。それ以降、オファーをいただける作品も変わったので、きっかけを与えてくれた非常に大きなターニングポイントでした」とコメントした。
佐藤と新田に「撮影の時に、ハプニングや面白かったことはありますか?」との質問が。佐藤は「まっけんはこういう話得意ですよ(笑)」と無茶ぶり。新田は「アクションシーンでハプニングがありました。あまり大きな声で言えないんですが…歩けなくなりました!激しいアクションシーンだったので、体が耐えきれなかったみたいで…今は全然大丈夫なんですけど」と暴露。他にも、青木がアクション時に過呼吸になってしまったようで「ちょっと息ができなかった時がありましたね」と明かすなど、撮影中に平成から令和にかわった瞬間を迎えたエピソードもあった。
最後に佐藤・大友監督から「10年前に共に戦った仲間たち、新たに加わった仲間たちとともに本気で映画を作らせていただきました。間違いなく、支えてくださった皆様がいるから出来たこと。我々の感謝の気持ちをこの映画にのせてお届けできたらと思います。劇場でぜひ想いを受け止めていただけたらと思います」(佐藤)、「公開されることを、こんなに恋い焦がれたことはない。観てくれる、待ってくれている人がいる。それを支えに頑張ることができました。世界中の皆さんの感想・意見を、SNSを通して我々に届けてくれたらと思います」(大友監督)とメッセージがあり、イベントは大盛況のなか幕を閉じた。
映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』は4月23日(金)/6月4日(金)より全国ロードショー
(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会