映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』初日舞台挨拶が18日、都内・新宿ピカデリーにて行われ、高畑充希、満島真之介、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介、神山健治監督が登壇した。
『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』『精霊の守り人』の実力派アニメーション監督・神山健治がオリジナル脚本で描く本作は、2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台。所かまわず昼寝をしては怒られる女子校生・森川ココネは、最近いつも同じ夢を見ていることに気づく。窮屈で、でもどこか温かいその夢は、彼女の知らない家族の秘密に繋がっていく。ココネの声を高畑充希が演じる。高畑扮する森川ココネの父親・モモタローに江口洋介、ココネの幼馴染み・モリオに満島真之介がそれぞれ声をあてる。
現実の世界では昼寝ばかりして不思議な夢を見る森川ココネ、夢の世界ハートランドのお姫様であるエンシェンの二役を演じた高畑は、物語の相棒ジョイのぬいぐるみを連れて登場。「私が演じたココネは、お昼寝が大得意の女子高生で、私も学生時代ずっと寝てたので、通じるところを感じながら演じさせていただきました。様々なことが起こるのですが、彼女の変わらない“前進力”で周りを変えていく女の子で、世界を救わないヒロインというキャッチコピーの通り、チャーミングなヒロインをやらせていただき光栄です」と喜びをあらわに。
ココネの幼馴染で“理系オタク”のモリオを演じた満島は「僕の役は、ココネちゃんと様々な冒険をしていくのですが、一番お客さんに近い役かなと思うので、皆さん、ぜひ僕の動きにも注目してご覧になってください。今回神山監督に出会って、劇場版で声優をさせていただくのは初めてなので、ついにこの日が来たかと、胸がいっぱいです。今日から、この映画は新たな冒険のスタートなので、皆さんの力で是非盛り上げていって欲しいと思います」と笑顔をのぞかせた。
森川ココネの父親・モモタロウと、夢の世界ではピーチを演じた江口は「声優は初挑戦だったのですが、ココネの声を聞きながらやっていると、映画のシーンを作っているような感じで。細かい制作段階も初めて見させていただきました。アニメーションは実写と違って最後に役者の声が入ります。最後の色付けとして我々の声が入るので、身が引き締まる思いでした。近未来のお話でありながら、家族愛を感じられる作品ですので、家族で楽しめる作品だと思います。是非、みなさま家族で楽しんで下さい」とコメント。
今回、神山監督からの熱烈なオファーにより、森川ココネとして主題歌「デイ・ドリーム・ビリーバー」を担当した高畑について、監督は「清志郎さんの詩をどうにか本作の主題歌にしたくて、実際に制作段階でもこの曲を聴きながら作品を作ってきました。僕の中では、映画を締めくくるダイアローグの意味もあるので、どうしても高畑さんに、ココネとして歌って欲しくてお願いしました」と、本作の主題歌に込められた思いを語った。
これを受けて、高畑は「オファーを受けた時は、皆が知っている曲なので、プレッシャーと『怖いな』という感情でした。声優と主題歌を一緒にやるということは、母に対するラブレターという意味を考えると、歌わねばと思い、歌わせていただきました」と明かした。
イベントでは、3月18日“世界睡眠デー”(世界睡眠医学協会が世界的に定めた、由緒正しき眠りを見つめ直す日)にちなみ、キャスト陣の快眠法を発表。高畑は「私は3秒で眠れるので、現場の合間もすぐ寝てしまうんです。顔に寝跡がついてしまって、よく怒られてしまう方のなのですが、いつもないと困るのは『着圧靴下』です」と発表。満島は「きちんとん寝たい時は、『お香』を炊きます」とコメント。江口も「俺も2秒で寝られるんですけど、お風呂にゆっくり入って、音楽聴いて本を読んだりして、その日のスイッチをOFFにして、その日によってバラバラですが、布団に入るとすぐ寝てしまいますね」とコメントしていた。
一方の前野は「僕は5秒くらいですね(笑)快眠法としては、2歳の息子が抱きながら寝ると湯たんぽみたいで気持ちいんです」とほっこりエピソードを披露。高橋は「私は4秒くらい(笑)最近は難しい漢字の本とか、クイズとかの本を読んでいると、頭が痺れて眠くなるんです」と独特の快眠法を披露した。
また、3月20日は神山監督の誕生日ということで、ハッピーバースデーの曲とともにサプライズでケーキが登場。突然のバースデーケーキの登場に「ちょっとびっくりしてしまって...!今年で51歳です。実は、結構監督をやっているんです」と笑顔。高畑から、直筆の色紙をプレゼントされると「いやー、本当に宝物です。こんな素敵な色紙まで、ありがとうございます」と喜びをあらわにした。
「神山さんの頭の中は、宇宙みたい。それを少しだけ覗けて、参加までできて、幸せでした。この壮大なラブレター、娘さんに届け!!!ココネ」という色紙にあったメッセージから、神山監督は「実は、娘にだけわかるポイントとして、娘と同じ水色のランドセルを劇中にも登場させました。完成披露で作品を見た娘から、鑑賞後“ランドセルが水色だったね”とメールをもらいました」と嬉しそうに話していた。
最後に高畑は「私は見た後に自分の中の24色では足りないくらいの感情が動いた作品でした。このスケールの作品は絶対映画館で見て欲しいです!頭というより、感覚で世界のスピードについて行って欲しいなと思います。そして、私はエンドロールがすごく好きなのですが、物語の終着点なので、最初から最後まで、目をカッ開いて、見て欲しいなと思います。好きだと思ったら、是非周りの人に、勧めてください!」と語り、イベントを締めくくった。
映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』は全国公開中
【CREDIT】
監督・脚本:神山健治(『攻殻機動隊S.A.C.』『精霊の守り人』『東のエデン』)
キャラクター原案:森川聡子(『猫の恩返し』)
ハーツ・デザイン:コヤマシゲト(『ベイマックス』)
作画監督:佐々木敦子(『東のエデン』) 制作スタジオ:シグナル・エムディ
公式サイト:http://www.hirunehime.jp
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2017 ひるね姫製作委員会