映画『東京喰種 トーキョーグール』キックオフイベントが2日、都内・YouTube Space Tokyoにて行われ、主演の窪田正孝をはじめ、原作者の石田スイ(テキストでの参加)、監督の萩原健太郎、大角正(松竹/常務取締役映像本部長)、永江智大(松竹/プロデューサー)が出席した。
原作は、2011年のコミック連載開始からその魅力的な世界観に10代、20代の男女を中心に熱狂的なファンがつき、アニメ化や舞台化、ゲーム化など様々なメディアで人気を博す大ヒットコミック。人を喰らう怪人“喰種(グール)”が跋扈する東京を舞台に、人間の命を奪い、喰い生き永らえる怪人の存在に疑問と葛藤を抱きつつ、あるべき世界のあり方を模索する青年の姿を描く。
本イベントの模様はYouTubeにて全世界同時中継され、その注目度がうかがえるイベントに登壇したカネキ/金木研役の窪田は「ちょうど1年前からスタートした作品。CGが入ってものすごく完成度の高い作品になりました。今日は宜しくお願いします」と挨拶。原作者の石田スイは、実写映画化に至るまでを「カネキを窪田さんでお願いできるなら観てみたいと思いました。映画はやるつもりはなかったが、初めて窪田さんを拝見した時に『万が一実写化するならこの人がいいな...』と感じました」と明かした。
「原作をオファーを頂いた時に初めて知った」という窪田は、オファーを受け「サプライズ!彼(カネキ)にとっては悲劇だけれども、コミックスを読んでいくうちに悲劇から喜劇になる。そんな瞬間に人間の美しさ、正当化する心、人間って綺麗に生きることを許されているなと感じました。現実世界に突き詰めたい問題を、エンターテインメントという形にされていて...やらせてもらうからには誠心誠意、責任を込めてやりたいと思いました」と語った。
また、原作者の石田スイから熱烈オファーを受けた窪田は「生みの親である石田スイ先生からオファーを直々にいただけて、本当に光栄です。(実写映画化が発表された際に)コメントを出した時にも書いたんですが、本当にビビっていました。でも、先生のコメントに救われた部分がたくさんありました」と感慨深げ。
数々のTVCMを手がけてきた萩原だが、今作が長編映画初監督作に。自信のほどを聞かれると「自信はあります。VFXやサウンドでは、邦画ではなかなかできないチャレンジングなことをしています。それよりも一番自信があるのは、本当に俳優部のお芝居がものすごく良いです。漫画原作もののキャラクターを演じるのは難しいと思います。原作のイメージを保ちつつ、リアリティのある存在として両立しなければならないから。それを窪田くんをはじめ俳優陣が素晴らしい演技で体現してくれました」と絶賛。窪田については「ギリギリのリアリティを保つライン、バランスがすごく上手い。見ていて想像を超えてくる。それが楽しいし、ずっと見ていたいようなお芝居をしてくれました」と太鼓判を押した。その言葉に窪田は照れくさそうにはにかんでいた。
映画『東京喰種 トーキョーグール』は北米、ヨーロッパ、アジア圏を中心に世界23カ国での配給が決定。音楽をドン・デイヴィス(『マトリックス』シリーズ)、クインケや赫子(カグネ)などの特殊音響効果をニコラス・ベッカー(『ゼロ・グラビティ』など)が担当する。さらに、主題歌を野田洋次郎(RADWIMPS)のソロプロジェクト、illion(イリオン)が書き下ろした新曲「BANKA」に決定したことが発表された。主題歌のリリース情報などは近日発表予定。本作のジャパンプレミアは7月10日(月)に都内・丸の内ピカデリーにて開催される。
illion コメント
作品全体から、原作の石田先生やファンの方達へのリスペクトが溢れていました。
「やり切る、届ける」という覚悟のような想いと共に主題歌提供のお話を頂き、自分もこの映画のスタッフ、キャストの皆さんの熱量に追いつきたいと思いながら曲作りをしていきました。スクリーンの中でもがく全ての登場人物たちの未来に、わずかでも光がありますようにと願いながら。
映画『東京喰種 トーキョーグール』に参加させて頂き、光栄に思います。
最後に窪田は「(原作やアニメ、舞台が)たくさんの方々に愛されていることは重々承知しております。だからこそ、いっぱい宣伝活動を頑張っていきたいと思っていますし、『東京喰種 トーキョーグール』という作品が一人でも多くの方に、世界中の方に広まっていってほしいと心から願っています。大役ですから、たくさんプレッシャーもありました。キャスト・スタッフ皆で作った2時間の集大成を多くの方にお届けできるように頑張っていきます。宜しくお願いします」とメッセージを贈り、イベントを締めくくった。
映画『東京喰種 トーキョーグール』は7月29日(土)全国公開
【CREDIT】
原作:石田スイ
出演:窪田正孝 清水富美加 鈴木伸之 蒼井優 大泉洋
監督:萩原健太郎 脚本:楠野一郎
配給:松竹 公式サイト:tokyoghoul.jp
©石田スイ/集英社 ©「東京喰種」製作委員会