スティーヴン・ソダーバーグ、映画制作への愛を語る「監督は世界で最高の仕事」【第30回東京国際映画祭】

映画『オーシャンズ11』が31日、都内・TOHOシネマズ六本木にて開催中の第30回東京国際映画祭にて上映され、トークショーにスティーヴン・ソダーバーグ監督が登壇した。

オーシャンズ11

観客からの質問に答えるコーナーで、「監督と撮影監督、さらに編集も兼ねるソダーバーグ監督の制作スタイル」について聞かれると「自分でカメラを回すというのは、私が初めて映画を撮った時からやっていることで自然な流れなんです。また、1番最初の衝動に戻ることが出来ます。編集も兼ねているのは、実は編集作業が1番好きだから。撮影が終わって、その日の夜に編集するのが好きです。私にとってご褒美のようで、興奮するんです。さらにすぐに編集できることで、何か改善点を見つけた時の対応がすぐにできるんです」と映画制作への愛を語った。

オーシャンズ11

また、映画監督という職業について「私の仕事は、世界で最高の仕事だと思っています」と即答。「本当の意味での究極的なバーチャル・リアリティゲームのようなものだと思います。たくさんの人間が動き、たくさんのお金を使って、時間が限られている、天候も左右される、私の強みや弱みが試されている。映画は私がベストを尽くさないと、すぐに酷いものになってしまう。だから常に挑戦しているんです」と力強く語った。

オーシャンズ11

さらに、監督作『トラフィック』と『エリン・ブロコビッチ』がオスカーに同時ノミネートされた時のことを振り返り「私はいつも『次の映画をどうしようか』ばかり考えていて、結果を考えていなかったんです。オスカーは会社員が月刊優秀社員賞をもらうのと同じようなものだと思っています。もらわない人の方が多い。だから、どちらの作品もオスカーを取らないと確信していました。周りにもそう言われました。だから私は酔っ払い、スピーチも用意しなかったんです(笑)当時、受賞した時の私を見ていた人からすれば、その様子は一目瞭然だったと思います。さらに、宣伝キャンペーンも全くしませんでした。それなのにオスカーを取った。完璧なことでしたね」と笑顔を見せた。

第30回東京国際映画祭は2017年10月25⽇(⽔)〜11⽉3⽇(⾦)にわたって六本⽊ヒルズ、EXシアター六本⽊ほか開催

公式サイト:www.tiff-jp.net

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