現地時間23日、第68回仏カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の授賞式が行われ、深津絵里と浅野忠信が主演する映画『岸辺の旅』でメガホンをとった黒沢清監督が、日本人として初めて同部門の監督賞に輝いた。
コンペティション部門と並ぶカンヌ映画祭公式部門の一つで、様々な視点から描かれた多様な作品が揃う「ある視点」部門の候補作19本の中でも批評家や現地新聞から高い評価を受けていた『岸辺の旅』で、黒沢清が監督賞に輝いた。黒沢監督は2008年に映画『トウキョウソナタ』で同部門審査員賞を受賞しており、今回の受賞で7年ぶりの栄冠となった。湯本香樹実の同名小説を原作としたラブストーリー『岸辺の旅』は、3年間失踪していた夫(浅野忠信)が突然帰宅したことをきっかけに、妻(深津絵里)が死んだはずの夫と最後の旅に出る姿が描かれる。
主演の浅野忠信も自身のtwitterで喜びを報告。
FESTIVAL DE CANNES
「岸辺の旅」 pic.twitter.com/f9df9wJ0Md— 浅野忠信 ASANO TADANOBU (@asano_tadanobu) May 19, 2015
黒沢清監督!
カンヌ映画祭ある視点部門
「岸辺の旅」監督賞受賞!
おめでとうございます!
!(^o^)!やったー!!! pic.twitter.com/QNGfacrm3W— 浅野忠信 ASANO TADANOBU (@asano_tadanobu) May 24, 2015
授賞式に登壇した黒沢清監督は、「本当に驚いています。ささやかな、地味な作品からひとつの輝きを審査員の皆さんは発見してくださった。そういうことが起こるのがカンヌなんだと思います」と感慨深げにコメントした。
なお、同部門グランプリ(最高賞)を受賞したのは、アイスランド映画『ラムズ(原題)』。日本からはほかに河瀬直美監督『あん』も招待されていたが、受賞はならなかった。
映画『岸辺の旅』は10月1日よりテアトル新宿ほか全国公開
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