【訃報】今井雅之さん54歳で死去 「生きる」ことを伝え続けた

俳優・演出家の今井雅之さんが5月28日午前3時5分、大腸癌のため都内の病院で死去した。54歳だった。

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大腸癌の治療・リハビリに励んでいた今井雅之さんの訃報を、所属事務所が発表した。
闘病に専念するため、2015年4月30日に、1988年からのライフワークとしていた主演予定だった舞台『THE WINDS OF GOD』からの降板を発表。医師から「末期癌」と告知されていたことを明かしたが、「今は治療を第一に、絶対に元気になって舞台に戻って参りたいと思っております」と、20日からの関西公演、31日の沖縄公演への出演の意思を示していた。

1961年兵庫県生まれの今井さんは高校卒業後に陸上自衛隊に入隊。俳優を志すため退職した後、1986年に舞台『MONKEY』で俳優デビュー。その後、多数の映画やドラマに出演、1996年には伊丹十三監督作『静かな生活』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した。自身が原作・脚本・演出・主演を務める舞台『THE WINDS OF GOD』は1988年より23年間にわたって公演し、映画化、TVドラマ化もされた。また、2004年『SUPPINぶるうす・ザ・ムービー』、2006年『THE WINDS OF GOD／KAMIKAZE』では映画監督も務めた。

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5月7日に木曜レギュラーを務めるTOKYO MX「バラいろダンディ」に出演した際には、今秋に新作映画の撮影を開始する旨を明かしていた。「（今年の）秋に自分の映画を撮りますので、どうか映画が出来上がるのを待っていてください。そしていい脚本を書きます」「（映画は）“生きて、生きて、生きまくれ。生きようよ”というテーマですので、よろしくお願いします」「運命は受け入れる。ただ、秋までは生きさせて」と語っていた。7日の放送では、治療に専念するため2週間同番組を休むことを公表。急逝した28日は、折しも同番組への復帰が予定されていた日だったが、体調悪化のため26日時点で出演見送りを報告していた。

厳しくも、「生きる」こと、常に前向きなメッセージを伝え続けた今井さんは俳優や芸人など多くの人から尊敬され、愛された。

本人の遺志により通夜・葬儀は近親者のみの密葬で行われ、後日「お別れの会」が開かれる予定だという。

以下、共演者などからの追悼の声。

重松隆志（舞台『THE WINDS OF GOD』で降板した今井さんの代役を務めている）

陣内智則（舞台『THE WINDS OF GOD』で共演）

武田梨奈（今秋公開の映画『かぐらめ』で共演）

ラサール石井（舞台『THE WINDS OF GOD』で漫才部分の指導を担当）

スピードワゴン・井戸田潤（舞台『THE WINDS OF GOD』に2013年、2015年共演）

「この舞台を成功させることが今井さんの想いでした。東京、関西、北海道とここまでやってきましたが、あと一つ、沖縄公演を残すのみです。今井さんの想いを胸に、最後まで舞台を務め上げます。“（公演を）最後まで頼むぞ。”と託された時の声が忘れられません。心よりご冥福をお祈り申し上げます。 」（ブログより）

フリーアナウンサーの長谷川豊（TOKYO MX「バラいろダンディ」月曜から木曜まで司会を務める）

「さすがに、結構きついです。よりによって、木曜日に…。今井雅之さん。今日も！　頑張ってきます！」（ブログより）

酒井法子（2012年復帰舞台で夫婦役で共演）

「今井さん。今井さんとご一緒出来た時を忘れません。唯一、私を褒めてくださる大事な人だったのに…。最後まで役者として、男として強く戦い抜いた姿に心から拍手を送らせてください。どうか安らかに…。御冥福をお祈り致します」（ブログより）

アグネス・チャン（今井さんが「憧れの人」と公言し、番組で共演）

「今井さんが亡くなった。。。辛すぎます。。。言葉が見つかりません。。。。私の方が年上ですよ。。。待っててくれないと。。。私を長年応援してくれた今井さん。。。本当に寂しいです。。。死んでしまうなんで、嫌です。。。涙、涙。。。。Rest in Peace, my dear friend.」（ブログより）

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