『少林サッカー』で一躍人気を得た後、日本でも大ヒットした『レッドクリフ Part I & Part II』などの大作に出演。チャン・ツィイーらと並んで中国四大女優のひとりと呼ばれる一方、2013年には『So Young ~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』で、初めて長編映画の監督を務め高評価を得た。最新作『最愛の子』には全編ノーメイクで挑み、香港アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞。2本目となる監督作も制作中のヴィッキー・チャオの魅力に迫る。
演技だけでなく監督業でも才能を発揮するアジアの人気女優
ヴィッキー・チャオは1997年のTVドラマ「還珠姫 ~プリンセスのつくりかた~」で一躍注目を浴び、2001年のチャウ・シンチー監督『少林サッカー』のムイ役でさらに人気を集め一気にブレイク。スー・チー、カレン・モク共演の『クローサー』、日本の中井貴一共演の『ヘブン・アンド・アース』、巨匠ジョン・ウー監督『レッドクリフ Part I & Part II』などに出演を重ね、女優としてのキャリアを着実に積みあげた。
2005年に主演した『初恋の想い出』では、中国映画華表奨、上海国際映画祭、長春国際映画祭の最優秀女優賞を受賞。その後も2007年に本木雅弘とダブル主演した『夜の上海』、2008年『画皮 あやかしの恋』、2009年『ムーラン』、2010年『処刑剣 14 BLADES』などで、次々と中国国内の女優賞に輝き、その演技力を高く評価された。また、最新作『最愛の子』では香港のアカデミー賞にあたる金像奨で最優秀主演女優賞に初めて輝いた。
女優として活躍する一方、2013年には、90年代の中国を舞台に描いたリアルな青春群像劇『So Young ~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』で長編監督デビューを果たし、中国で2013年の興行成績第2位となる約120億円の大ヒットを記録。中国・上海などで最優秀新人監督賞を受賞するなど、監督としての才能も高く評価され、女優としても、監督としても今後の活躍からますます目が離せない。
ヴィッキー・チャオの魅力にハマる傑作映画を厳選!
『少林サッカー』(2001)
『So Young ~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』(2013)
ヴィッキー・チャオの最新映画をご紹介!
1月16日(土)から公開される最新作『最愛の子』は、ラブストーリーからアクション大作まで様々なジャンルを手掛けるピーター・チャン監督が、実際に起こった事件を基に現代中国の闇をあぶりだすヒューマン・ミステリー。
ある日突然姿を消した3歳の息子ポンポン。両親は必死で愛する息子を捜し、3年後、ついに遠く離れた農村で息子を見つけ出す。だが、6歳になった彼は実の親のことを覚えておらず、“最愛の母”との別れを嘆き悲しむのだった。そして、育ての親である誘拐犯の妻もまた、子を奪われた母として、我が子を捜しに向かう──。誘拐されてきた子供を母親として育てるという難しい役どころに、全編ノーメイクで挑んだヴィッキー・チャオの熱演は見逃せない。
PROFILE
ヴィッキー・チャオ(趙薇)
1976年、中国安徽省出身。中国ではチャン・ツィイー、シュー・シンレイ、ジョウ・シュンの3人と並び中国四大女優と呼ばれている。TVドラマ『還珠姫 ~プリンセスのつくりかた~』で演じた役名「小燕子」 (シャオイェンズ)の愛称でも親しまれる。女優のほかアルバムをリリースするなど歌手としても活動している。待機作にジョニー・トー監督、ルイス・クー共演『三人行』が控えている。
映画情報
『最愛の子』
1月16日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/saiainoko/
【監督】ピーター・チャン(『ラヴソング』『ウォーロード/男たちの誓い』)
【出演】ヴィッキー・チャオ、ホアン・ボー、トン・ダーウェイ、ハオ・レイ、チャン・イー、キティ・チャン
(2014/中国/130分/カラー/130分)