岩田剛典が涙、『冬きみ』監督から労いの手紙に「嬉しいっす…いつか役者として成長できた姿を」

映画『去年の冬、きみと別れ』初日舞台挨拶が10日、都内・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の岩田剛典をはじめ、山本美月、斎藤工、浅見れいな、土村芳、北村一輝、監督の瀧本智行が登壇した。

去年の冬、きみと別れ

それぞれに初日を迎えた想いとともに挨拶し、岩田は「もう監督のみが映画の設計図を知っているというか、頭の中で描かれている作品だと思っていて、僕はその監督の設計図に(役を)フィットさせていっただけ。脚本だけでも面白かったんですが、これを映像化したらどうなるんだろうと、全く予測できなかったですね!」と笑顔をのぞかせる。

去年の冬、きみと別れ

イベントは、本作にまつわるクイズ形式でトークが進行。3問中で最も成績の悪かった登壇者は「恥ずかしい秘密」が暴露されるという内容。

去年の冬、きみと別れ

問題は「エンドロールに出てくる名前・団体名の合計はいくつ?」「瀧本監督の生年月日は?」「石川県金沢市に積もった1年間の合計積雪量は何cmだった?」などと、どれも難問ばかり。ラストの問題で岩田のみが不正解となり、「おかしいだろコレ!そういうことか〜(笑)」とダマされた様子。

だが、MCから発表されたのは瀧本監督から岩田への労いの手紙。

手紙全文


あなたは、そのスマートな身丈によらず、案外不器用な人です。クランクイン前から本読み、リハーサル、カメラテスト、何度も芝居の稽古を繰り返しました。器用な役者ならすぐにこなすことにも、あなたは時間がかかりました。僕はたくさん要求し、たくさん注文しました。きっと、あなたは人知れずプレッシャーと闘いながら、もがき・あがき・苦しんだのだろうと思います。

去年の冬、きみと別れ

一つ一つの台詞、一つ一つの仕草、何より恭介という役を自分のものにしようと愚直に誠実に向き合っていたのだろうと思います。撮影が進むうち、次第にあなたの顔つきが変わっていきました。いつからか、オーラをまとうようになりました。内心、僕は驚いていました。心を揺さぶられました。人より時間がかかったかもしれない。でも、だからこそ、誰よりも深く恭介という役を理解し、岩田剛典にしか演じられない魅力的な主人公を作り上げたのだと思います。

僕がまだ駆け出しの助監督だった頃、ある大先輩にこう言われました。『器用な奴はすぐに答えにたどり着く。でも、不器用な奴しかその先にはたどり着けない。』あなたを見ていて、そんな言葉を思い出しました。今後も、愚直にひたむきにもがき続けてください。その先に向かって。お疲れ様。ありがとう。

去年の冬、きみと別れ

大粒の涙をこぼしながら、岩田は「嬉しいっす…監督と一緒にやれてよかったです。瀧本監督との出会いが本当に、すごく自分の…すみません。参ったな(笑)また監督と一緒に、いつか作品でご一緒できるまでに、精一杯技を磨いて、役者として成長できた姿を見せれたらいいなと思います」と込み上げる想いを打ち明けた。

【特集】“俳優”岩田剛典の魅力── ラブストーリー、サスペンス、濃密なドラマまで!役の振り幅に注目(https://eigaland.com/topics/?p=70952

去年の冬、きみと別れ


中村文則が初めて挑んだキャリア最高傑作との呼び声高い小説を原作に描かれる本作は、盲目の美女が巻き込まれた焼死事件の真相を追う新進気鋭のルポライター・耶雲恭介の姿を描くサスペンス。人間の内面に深く肉薄した究極の「愛」を描きながら、1ページ、1ページと、予断を許さないストーリーが猛スピードで展開していく。

謎の焼死事件の真相を追うルポライター・耶雲恭介を岩田剛典が演じ、耶雲の婚約者・松田百合子役に山本美月、耶雲が事件の取材ルポタージュの提案をする週刊誌・編集者の小林良樹役に北村一輝、耶雲の取材対象者であり事件の被告である世界的フォトグラファー・木原坂雄大役に斎藤工、木原坂の姉で弟を事件からかばう朱里役に浅見れいなが名を連ねる。監督を『脳男』『グラスホッパー』などで知られる瀧本智行が務める。

映画『去年の冬、きみと別れ』は全国公開中

(C)2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会

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