チャーリー・プラマー、ティモシー・シャラメ、ルーカス・ヘッジズ。芸能一家に生まれ、若くして名だたる映画賞に絡む演技を魅せる3人の出演作3作品が4月に日本で公開される。
長年連れ添った夫婦の絆が揺らぐ姿を描き、数々の賞を受賞した『さざなみ』など、深く繊細な人間ドラマを魅せるアンドリュー・ヘイ監督最新作『荒野にて』が4月12日(金)より公開される。
母に捨てられ、父を亡くし、愛してくれる人を全て失った15歳の少年チャーリーが、自分の居場所を探し求める姿を繊細に描きあげる本作。主演のチャーリー役を演じるのはチャーリー・プラマー。孤独、やるせない心の痛みを瑞々しく演じ、第74回ヴェネチア国際映画祭にてマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した若き期待の新星だ。更にスティーヴ・ブシェミ、クロエ・セヴィニーら個性派俳優が脇を固め、ヘイ監督の世界を創り上げていく。
本作の見どころの一つは何と言っても現在19歳の新星チャーリー・プラマーの瑞々しい演技。撮影当時弱冠17歳だった彼を、アンドリュー・ヘイ監督は「『さざなみ』の主演シャーロット・ランプリングに通ずる感受性と繊細さを備えた素晴らしい俳優」と絶賛する。その後、日本では昨年公開された『ゲティ家の身代金』でストーリーの発端となる誘拐されるポールを演じている。
その美しさはスクリーンの中だけではなく、モデルとしてのキャリアも導き、「DIOR HOMME」にも起用され、順調にキャリアを重ねるチャーリー。そんな彼の先輩とも言えるのが、『君の名前で僕を呼んで』で日本でも爆発的な人気を獲得した23歳のティモシー・シャラメと、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた22歳のルーカス・ヘッジズ。芸能一家に生まれ、若くして名だたる映画賞に絡む演技を魅せるこの3人の出演作3作品が4月に日本で公開される。
『荒野にて』【4月12日(金)公開】チャーリー・プラマー
小さい頃に母が家出し、その日暮らしの父と二人暮らしのチャーリー。家計を助けるために老いた競走馬リーン・オン・ピートの世話を始めるが、ある日父が愛人の夫に殺されてしまう。15歳で天涯孤独になってしまった彼の元に、追い打ちをかけるように届いたのは、試合に勝てなくなったピートの殺処分の決定通知だった。誰にも必要とされないピートの姿に自分を重ねたチャーリーは、一人馬を連れ、アメリカ北西部の広大な荒野に一歩を踏み出すが――。
『ビューティフル・ボーイ』【4月12日(金)公開】ティモシー・シャラメ
成績優秀でスポーツ万能、将来を期待されていた学生ニック(ティモシー・シャラメ)は、ふとしたきっかけで手を出したドラッグに次第にのめり込んでいく。更生施設を抜け出したり、再発を繰り返すニックを、大きな愛と献身で見守り包み込む父親デヴィッド(スティーヴ・カレル)。何度裏切られても、息子を信じ続けることができたのは、すべてをこえて愛している存在だから。父と息子、それぞれの視点で書いた2冊のベストセラー回顧録を原作とした実話に基づく愛と再生の物語。
『ある少年の告白』【4月19日(金)公開】ルーカス・ヘッジズ
アメリカの田舎町。牧師の父(ラッセル・クロウ)と母(ニコール・キッドマン)のひとり息子として、何不自由なく育った大学生のジャレッド(ルーカス・ヘッジズ)。彼はある時、思いがけない出来事をきっかけに自分は男性のことが好きだと気づく。しかし、息子の告白を受け止めきれない両親が勧めたのは、同性愛を“治す”という矯正セラピーへの参加だった。そこでジャレッドが目にした<口外禁止>だというプログラムの内容は驚くべきものだった。自らを偽って生きることを強いる施設に疑問と憤りを感じ、ある行動を起こすが――。